国際情報オリンピックに参加した生徒が全員金メダルを獲得しました。また、国際的な科学技術コンテストで特に優秀な成績をおさめた生徒に対する文部科学大臣表彰の受賞者を決定しました。

令和4年8月17日

 文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテストに参加する若者を支援する事業を実施しております。この度、「第34回国際情報オリンピック(主催国:インドネシア(ジョグジャカルタ))」に参加した選手が、全員金メダルを獲得したとの連絡を受けましたので、報告いたします。
 また、文部科学省では、国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた者等に対して文部科学大臣表彰等を行っており、この度の国際情報オリンピックの成績を踏まえ、受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
(共同発表:一般社団法人情報オリンピック日本委員会)

1.受賞状況

金メダル4名
※金メダルは参加者の成績上位およそ1/12、銀メダルは2/12、銅メダルは3/12の割合で与えられる。

2.参加者

4名の高校生等

3.受賞者詳細:

 ◎児玉こだま 大樹だいきさん 灘高等学校(兵庫県) 2年 金メダル
 ◎渡邉わたなべ 雄斗ゆうとさん 渋谷教育学園幕張高等学校(千葉県) 3年 金メダル
 ◎田村たむら ゆいさん 大阪公立大学工業高等専門学校(大阪府) 3年 金メダル
 ◎田中たなか ゆうさん 灘高等学校(兵庫県) 2年 金メダル

(文部科学大臣表彰を◎で示す)
※2021年国際情報オリンピックで児玉大樹さんは金メダル、渡邉雄斗さんは銀メダルを獲得

4.参加国数/人数

88か国・地域/349名

5.場所/期間

インドネシア/ジョグジャカルタ(ハイブリッド開催)
令和4年8月7日(日曜日)~8月15日(月曜日)(日本時間)

6.派遣機関

特定非営利活動法人情報オリンピック日本委員会

<参考資料>

◆大会概要

・国際情報オリンピックは1989年にブルガリアにて第1回大会が開催された。
・2022年のインドネシア大会は、第34回目。
・日本は、1994年から3年間毎年2名の選手を派遣した後、9年間の中断を経て、2006年から毎年4名の選手の派遣を再開。本年は20回目の参加。
・昨年のシンガポール大会(オンライン開催)には、88か国・地域から351名の選手が参加し、日本は金メダル2名、銀メダル2名受賞。
・今年のインドネシア大会は88か国・地域から349名の選手が参加し、日本は金メダル4名受賞。
・2023年の第35回国際情報オリンピックは、ハンガリーで開催される予定。

◆日本代表団(参加生徒)の日程

 8月7日(日曜日) ジョグジャカルタ到着、受付
 8月8日(月曜日) 練習ラウンド
 8月9日(火曜日) 開会式
 8月10日(水曜日) 競技第1日
 8月11日(木曜日) エクスカーション
 8月12日(金曜日) 競技第2日
 8月13日(土曜日) エクスカーション
 8月14日(日曜日) 閉会式
 8月15日(月曜日) 解散


◆国際情報オリンピックにおける過去3年の日本代表の成績

2019年(第31回 アゼルバイジャン・バクー大会)
 金メダル1名、銀メダル3名(参加規模:87か国・地域、327名)
2020年(第32回 シンガポール大会(オンライン開催))
 金メダル2名、銀メダル2名(参加規模:87か国・地域、343名)
2021年(第33回 シンガポール大会(オンライン開催))
 金メダル2名、銀メダル2名(参加規模:88か国・地域、351名)

◆国際情報オリンピック(IOI=International Olympiad in Informatics)

 国際情報オリンピックは、高校生以下の生徒を対象として、数理情報科学の問題解決能力をもつ生徒を見出し、その能力の育成を助け、また、各国の選手・教育者同士の国際交流を図ることを目的としている。1989年にブルガリアのプラベツで第1回が開催されて以来毎年開催されており、今年2022年のインドネシア大会は第34回である。
 大会の参加資格は「大会開催前年の9月から12月にかけて代表となる国の中等教育機関に在籍し、大会開催年の7月1日に20歳以下であること」とされている
※国内選抜大会である日本情報オリンピック(JOI)では、国際大会開催年の4月1日時点で20歳未満である高校生以下を日本代表の選考対象としている。
参加できる選手は国・地域ごとに4名以下で、成績優秀者にメダルが与えられる。
 国際情報オリンピックで出題される問題では、原則として、与えられた問題を解く、効率が良いアルゴリズムや質の良いアルゴリズムを考え出し (アルゴリズムの設計)、そのアルゴリズムに基づき正しく動作する解法プログラムを作成すること(アルゴリズムの実装)が求められる。使用できるプログラミング言語は C++ である。
競技日は2日あり、選手は各競技日に5時間で3問を解く。問題は、実社会で直面する様々な課題を模したものとなっており、それを数理情報科学によって解決する数理的な問題解決能力(数学的な理解力、分析力、思考力、発想力など)が強く求められる。

◆日本情報オリンピック(JOI=Japanese Olympiad in Informatics)

 1993年に財団法人数学オリンピック財団の協力のもとに国際情報オリンピック日本委員会が発足。同年に第1回日本情報オリンピックを開催し、1994年の第6回国際情報オリンピック・スウェーデン大会に2名の代表選手を派遣した。その後1996年までの3年間に延べ6名の選手を国際情報オリンピックへ派遣した。1997年から2005年は一時国際大会への選手派遣を見送ったが、2005年に特定非営利活動法人情報オリンピック日本委員会を設立し、2006年から国際大会への選手派遣を再開。2006年の第18回国際情報オリンピック・メキシコ大会より以後、毎年4名の代表選手を派遣している。2022年のインドネシア大会への代表選手を選抜する2021/2022の国内予選(第21回日本情報オリンピック)には、全国から1429名が参加。一次、二次、本選選抜、および2022年3月に開催された日本代表選手選考となる春季トレーニング合宿を経て、今回の国際大会の代表4名を決定した。
 
☆2023年国際情報オリンピックハンガリー大会の代表選手を選抜する2022/2023年の国内予選(第22回日本情報オリンピック一次予選)は、9月17日(土曜日)から3回実施、7月1日(金曜日)より参加申込を受け付けている。
詳細、以下webページ参照
第22回日本情報オリンピック(※外部のウェブサイトへリンク)

 

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局人材政策課

川村、勝屋
電話:03-6734-4191(代表)

一般社団法人情報オリンピック日本委員会事務局

中嶋・鈴木
電話:03-6681-6591

(科学技術・学術政策局人材政策課)