リジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)に参加した生徒が 部門優秀賞等を獲得しました。また、国際的な科学技術コンテストで特に優秀な成績をおさめた生徒に対する 文部科学大臣表彰等の受賞者を決定しました。

令和4年5月17日

文部科学省では、国立研究開発法人科学技術振興機構を通じて、国際的な科学技術コンテスト(以下、「コンテスト」という)に参加する生徒等を支援する事業を実施しております。
このたび、対面とオンラインのハイブリッド形式により開催された「リジェネロン国際学生科学技術フェア(Regeneron ISEF)2022」に参加した生徒等が、部門優秀賞等を獲得したとの連絡を受けましたので報告いたします。

また、文部科学省では、コンテストで特に優秀な成績をおさめた者に対し文部科学大臣表彰を行っています。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、オンライン等により開催されるコンテストについては、日本代表に選ばれた生徒等に昨年同様文部科学大臣特別賞を授与することとします。このたびのRegeneron ISEF 2022の成績を踏まえ、文部科学大臣表彰及び文部科学大臣特別賞の受賞者を決定しましたので、併せてお知らせします。
なお、審査が行われるコンテストについては、代表生徒の成績が判明次第、順次、文部科学省より受賞者を発表いたします。

1.受賞状況

優秀賞3等 1組1名、優秀賞4等 2組2名、特別賞 1組1名

2.参加者

14組21名の高校生等

3.受賞者詳細

○文部科学大臣表彰
【個人研究】

河原(かわはら) (ひさ)(あき)さん 三重県立伊勢高等学校(三重県)3年
   テーマ:「卵を産まない寄生バチの雌が種を保存する!? 」
   受賞内容:動物科学部門 優秀賞3等
 
近藤(こんどう) (じゅん)さん 京都橘高等学校(京都府)2年
    テーマ:「持続可能な食料生産を目指して」
    受賞内容:地球環境科学部門 優秀賞4等
 
中島(なかじま) ()()さん 大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎(大阪府)3年
   テーマ:「水中を落下するふたつの液滴が相互に与える影響」
   受賞内容:物理学・天文学部門 優秀賞4等

○文部科学大臣特別賞
【個人研究】

村松(むらまつ) (りょう)さん 株式会社ISHIZUE取締役(東京工業大学附属科学技術高等学校(東京都)出身)
   テーマ :「高次楽器音分離モデルの軽量化」
   部門  :組み込みシステム
   受賞内容:特別賞 米国人工知能学会(AAAI)奨励賞
 
桐生(きりう) 有喜(ゆうき)さん 東京大学1年(静岡サレジオ高等学校(静岡県)出身)
   テーマ:「素数を法とする冪剰余について~メルセンヌ素数のパターン解明と新素数発見を目指して~」
   部門 :数学
 
松井(まつい) 了子(りょうこ)さん 玉川学園高等部(東京都)3年
   テーマ:「熟成梅酒が琥珀色になる理由」
   部門 :化学
 
石原(いしはら) 亜侑(あゆ)()さん 就実大学1年(ノートルダム清心学園清心女子高等学校(岡山県)出身)
   テーマ:「麦踏みの効果~踏まれた麦の地下部では何が起こっているのか?~」
   部門 :植物科学
 
岩佐(いわさ) (あかね)さん 群馬工業高等専門学校(群馬県)4年
   テーマ:「水溶液のpH差を利用した水の低電圧電気分解によるエネルギー創成」
   部門 :化学
 
(きし) (ゆう)()さん 大妻嵐山高等学校(埼玉県)2年
    テーマ:「錬金術師の夢の改良」
    部門 :化学
 
 
加藤(かとう) 朋大(ともひろ)さん 宮崎県立宮崎西高等学校(宮崎県)3年
    テーマ:「過酸化水素水を用いたリグニンの改質」
    部門 :化学
 
 

【チーム研究】
 
石橋(いしばし) 侑葉(ゆきは)さん 長崎県立長崎西高等学校(長崎県)3年
古堅(ふるげん) ()()さん 長崎県立長崎西高等学校(長崎県)3年
   テーマ:「ハナアブのホバリングのメカニズム- ホバリングをつかさどる第二の小さな翅 -」
   部門 :動物科学
 
木津(きづ) 初音(ねね)さん 静岡理工科大学静岡北高等学校(静岡県)3年
山本(やまもと) 陽向(ひなた)さん 静岡理工科大学静岡北高等学校(静岡県)3年
安藤(あんどう) 優花(ゆうか)さん 静岡理工科大学静岡北高等学校(静岡県)2年
   テーマ:「空気と海水からアンモニアをつくる」
   部門 :エネルギー:持続可能な材料・設計
 
 
酒本(さけもと) ()()さん  鳥取県立鳥取西高等学校(鳥取県)3年
片山(かたやま) 千佳子(ちかこ)さん 鳥取県立鳥取西高等学校(鳥取県)3年
(もり) (あきら)さん   鳥取県立鳥取西高等学校(鳥取県)3年
   テーマ:「スナヤツメの砂泥中行動を音響解析で「可視化」する」
   部門 :動物科学
 
有村(ありむら) 季来里(きらり)さん 崇城大学1年(鹿児島県立国分高等学校(鹿児島県)出身)
重信(しげのぶ) ()()さん  鹿児島県立国分高等学校(鹿児島県)3年
冨田(とみた) まりあさん 鹿児島県立国分高等学校(鹿児島県)3年
    テーマ:「オキナワカブトを守れ! 」
    部門 :生物
 
※部門は、ISEFにおいて部門優秀賞及び特別賞を受賞した生徒についてはISEFの参加部門、そのほかは国内大会での参加部門を記載。
※文部科学大臣表彰は、研究分野別に設定された21の部門ごとに選出される1等から4等までの優秀賞を受賞した生徒等が対象となる。
 



(

4.参加国数/人数

60以上の国・地域/1,750名

5.場所/期間

ジョージア州アトランタ・オンライン(ハイブリッド開催)/
令和4(2022)年5月4日(水曜日)~13日(金曜日)(現地時間)

6.派遣機関

朝日新聞社、読売新聞社

<参考資料>

◆大会概要

○国際学生科学技術フェア(ISEF(アイセフ)=International Science and Engineering Fair)は、世界各国から参加した高校生等が、個人またはチームで研究成果を競い合う国際的科学技術コンテストである。米国で毎年開催されており、2022年は73回目。
ISEFは、これまでWestinghouse、Intelが後援してきたが、2020年からRegeneronが後援している。(※)
○日本は、1958年から参加を開始し、本年は64回目の参加。
○本年は、60以上の国・地域から1,750名の生徒が参加。日本からは14組21名の生徒が参加し、優秀賞3等1組1名、優秀賞4等2組2名、特別賞1組1名であった。

※Westinghouseは、1886年から1999年まで存在したアメリカ合衆国の総合電機メーカー、Intelは、アメリカ合衆国の半導体素子メーカー、Regeneronは、アメリカ合衆国のバイオテクノロジー企業。

◆日本代表団(参加生徒)の日程(現地時間)

2022年5月4日(水曜日)~5日(木曜日) オンラインによる審査
       9日(月曜日)  開会式
       9日(月曜日)~12日(木曜日) 科学技術分野で活躍する研究者・企業による
                     パネルディスカッション及びシンポジウム
       12日(木曜日)  特別賞表彰式
       13日(金曜日)  優秀賞表彰式
 

◆国際学生科学技術フェアにおける直近の日本代表の成績

2018年(第69回ペンシルベニア州ピッツバーグ大会)
    優秀賞2等1組3名、優秀賞3等1組1名、優秀賞4等4組7名、特別賞2組4名(参加規模81か国・地域、1,792名)
2019年(第70回アリゾナ州フェニックス大会)
    優秀賞2等1組2名、優秀賞3等1組1名、優秀賞4等1組3名、特別賞3組6名(参加規模80か国・地域、1,842名)
2021年(第72回大会(オンライン開催))
    優秀賞3等1組1名、優秀賞4等1組3名、特別賞5組11名(参加規模64の国・地域、1,833名)

※2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オンラインで開催され56か国・地域から1,255名の生徒等が参加し、日本からは13組18名の生徒等が参加したが、参加者の時差や通信環境等により公平性が担保できないとして審査及び各賞の発表は行われなかった。

◆国際学生科学技術フェア(ISEF)について

(1)審査方法
○ 自由研究の成果をまとめたウェブ上のプロジェクトボードにプレゼン資料、動画、写真などの資料をアップロードし、審査員は事前にプロジェクトボード上の資料を確認する。その後オンライン会議システムを活用して審査を実施する。審査は研究の課題設定、計画と手法、実施、創造性、プレゼンテーションを評価対象として行われる。
(2)各賞
○ 研究分野別に設定された21の部門ごとに、1等(1st Award)から4等(4th Award)までの優秀賞(Grand Awards、それぞれ複数の研究が受賞可能) が選出される。
○ 優秀賞以外にも、数十の企業、学会、政府団体などが様々な特別賞(Special Award)を設けている。
(3)参加資格・参加枠
○ 研究実施当時高校生又は同等の学校・学年に在籍する者。
○ 主催者が指定する地域大会※ごとに参加枠が定められる。
※日本において指定された大会は、「高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC)」(主催:朝日新聞社、テレビ朝日)並びに「日本学生科学賞」(主催:読売新聞社)の2大会。

高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC=Japan Science & Engineering Challenge)について

高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC=ジェイセック)は、高校生と3年生までの高等専門学校生を対象に全国から直接、科学自由研究を募集し、大学教授を中心とする専門家による審査を行うコンテスト。朝日新聞社が2003年に創設した。中等教育における理科教育の向上に貢献することで我が国の科学技術水準向上を目指し、また、自発的に考えて課題を解決する力を、若い世代に身につけてもらうことを目的としている。加えて、国際競争力のある人材を育成するために、上位入賞者を国際大会ISEFに派遣し、世界に視野を広げた活躍を促進していく。
今年度は高校生・高専生科学技術チャレンジから以下の生徒等を選抜し、ISEFに派遣。

【個人研究】

桐生(きりう) 有喜(ゆうき)さん 東京大学1年(静岡サレジオ高等学校(静岡県)出身)
   テーマ:「素数を法とする冪剰余について~メルセンヌ素数のパターン解明と新素数発見を目指して~」
   部門 :数学
 
松井(まつい) 了子(りょうこ)さん 玉川学園高等部(東京都)3年
   テーマ:「熟成梅酒が琥珀色になる理由」
   部門 :化学
 
石原(いしはら) 亜侑(あゆ)()さん 就実大学1年(ノートルダム清心学園清心女子高等学校(岡山県)出身)
    テーマ:「麦踏みの効果~踏まれた麦の地下部では何が起こっているのか?~」
    部門 :植物科学

岩佐(いわさ) (あかね)さん 群馬工業高等専門学校(群馬県)4年
   テーマ:「水溶液のpH差を利用した水の低電圧電気分解によるエネルギー創成」
   部門 :化学
 
中島(なかじま) ()()さん 大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎(大阪府)3年
   テーマ:「水中を落下するふたつの液滴が相互に与える影響」
   部門 :物理学・天文学

【チーム研究】

石橋(いしばし) 侑葉(ゆきは)さん 長崎県立長崎西高等学校(長崎県)3年
古堅(ふるげん) ()()さん 長崎県立長崎西高等学校(長崎県)3年
   テーマ:「ハナアブのホバリングのメカニズム- ホバリングをつかさどる第二の小さな翅 -」
   部門 :動物科学
 
木津(きづ) 初音(ねね)さん  静岡理工科大学静岡北高等学校(静岡県)3年
山本(やまもと) 陽向(ひなた)さん 静岡理工科大学静岡北高等学校(静岡県)3年
安藤(あんどう) 優花(ゆうか)さん 静岡理工科大学静岡北高等学校(静岡県)2年
   テーマ:「空気と海水からアンモニアをつくる」
   部門 :エネルギー:持続可能な材料・設計
 
酒本(さけもと) ()()さん  鳥取県立鳥取西高等学校(鳥取県)3年  
片山(かたやま) 千佳子(ちかこ)さん 鳥取県立鳥取西高等学校(鳥取県)3年
(もり) (あきら)さん    鳥取県立鳥取西高等学校(鳥取県)3年
   テーマ:「スナヤツメの砂泥中行動を音響解析で「可視化」する」
   部門 :動物科学


(所属・学年は本大会終了時点)
(テーマ・部門は国内大会でのもの)

日本学生科学賞について

1957年にスタートした日本学生科学賞は、読売新聞社が半世紀を超えて主催してきた日本で最も伝統のある科学コンクール。日本の中学・高校の理科教育を草の根で支え、戦後の復興を担う若者の科学水準を向上させる目的で運営され、多くの科学者や研究者を輩出してきた。物理、化学、生物、地学、広領域、情報・技術、応用数学の各分野で研究作品を募集し、最も優れた作品には内閣総理大臣賞を授与する。ISEFには本賞発足翌年の1958年から代表を派遣しており、これまでの受賞者数も多い。身の回りの小さな疑問から、教科書に書かれている学説への疑問に至るまで、「科学する心」で解明しようと試みる研究作品を期待している。
今年度は日本学生科学賞から以下の生徒等を選抜し、ISEFに派遣。

【個人研究】

村松(むらまつ) (りょう)さん 株式会社ISHIZUE取締役
(東京工業大学附属科学技術高等学校(東京都)出身)
   テーマ:「高次楽器音分離モデルの軽量化」
   部門 :情報・技術
 
河原(かわはら) (ひさ)(あき)さん 三重県立伊勢高等学校(三重県)3年
   テーマ:「卵を産まない寄生バチの雌が種を保存する!? 」
   部門 :生物
 
(きし) (ゆう)()さん 大妻嵐山高等学校(埼玉県)2年
    テーマ:「錬金術師の夢の改良」
    部門 :化学
 
近藤(こんどう) (じゅん)さん 京都橘高等学校(京都府)2年
    テーマ:「持続可能な食料生産を目指して」
    部門 :広領域
 
加藤(かとう) 朋大(ともひろ)さん 宮崎県立宮崎西高等学校(宮崎県)3年
    テーマ:「過酸化水素水を用いたリグニンの改質」
    部門 :化学

【チーム研究】

有村(ありむら) 季来里(きらり)さん 崇城大学1年(鹿児島県立国分高等学校(鹿児島県)出身)   
重信(しげのぶ) ()()さん  鹿児島県立国分高等学校(鹿児島県)3年
冨田(とみた) まりあさん 鹿児島県立国分高等学校(鹿児島県)3年     
    テーマ:「オキナワカブトを守れ! 」
    部門 :生物

(所属・学年は本大会終了時点)
(テーマ・部門は国内大会でのもの)

参考資料に関するお問い合わせ先  

朝日新聞社/教育総合本部教育事業部(小林)
TEL 03-5540-7881
○ホームページ 高校生科学技術チャレンジ(JSEC)(※朝日新聞社ウェブサイトへリンク)

読売新聞社/読売新聞東京本社事業局次世代事業部(小山、岩井、小池、佐藤)
TEL 03-3216-8598/FAX 03-5200-1877
○ホームページ 日本学生科学賞(※読売新聞社ウェブサイトへリンク)

令和4年度国際科学技術コンテスト優秀者等表彰について

1.文部科学大臣表彰および文部科学大臣特別賞

国際的な科学技術コンテストにおいて、特に優秀な成績をおさめた者等に対し、その功績と栄誉を称え、文部科学大臣表彰を実施する。
今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、複数の国際大会がオンラインにより開催される予定。このような状況においても、国際大会の代表生徒等の努力の成果を顕彰するため、文部科学大臣特別賞を授与する。

2.対象となる国際科学技術コンテスト(予定)

 ・国際数学オリンピック 【開催:7/6~7/16頃、成績判明:7/16頃】
 ・国際化学オリンピック 【開催:7/10~7/18頃、成績判明:7/18頃】
 ・国際生物学オリンピック【開催:7/10~7/18頃、成績判明:7/18頃】
 ・国際物理オリンピック  ※ベラルーシ大会は中止。
 ・国際地理オリンピック 【開催:7/12~7/18頃、成績判明:7/18頃】
 ・国際情報オリンピック 【開催:8/7~8/15頃、成績判明:8/15頃】
 ・国際地学オリンピック 【開催:8/24~8/31頃、成績判明:8/31頃】

3.各表彰対象者

1  文部科学省大臣表彰:国際科学技術コンテストにおいて第1位から第3位までに入賞する等、特に優秀な成績を収めた者
2  文部科学大臣特別賞:中止等となった国際科学技術コンテストの代表生徒、または国際科学技術コンテストに出場した者(同一の国際科学コンテストにおいて文部科学大臣表彰を受賞した者を除く)

お問合せ先

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課

川村、勝屋
電話番号:03-6734-4191

(文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課)