夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進について（依頼）（令和5年9月14日）

　夜間中学については、令和5年4月時点で、23都道府県・指定都市に44校が設置されているところですが、令和6年度には新たに7都道府県・指定都市（福島県福島市、群馬県、大阪府泉佐野市、鳥取県、宮崎市、北九州市、佐賀県、熊本県）に、また、令和7年度には新たに6都道府県・指定都市（石川県、愛知県、名古屋市、三重県、滋賀県湖南市、岡山市）に設置される予定であり、夜間中学を設置する都道府県・指定都市の数は年々増加しているところです。
　他方、令和4年6月1日付け事務連絡「夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進について（依頼）」でお知らせしたとおり、令和2年国勢調査の結果により、未就学者のほか、最終卒業学校が小学校の者が全国的に存在することが明らかになったところであり、各教育委員会においては、令和2年国勢調査の結果も踏まえながら、夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進を図っていくことが求められているところです。
　このような中、本年6月16日に閣議決定された教育振興基本計画（令和5年度～令和9年度）においては、「全ての都道府県・指定都市に少なくとも一つの夜間中学が設置されるよう促進する」と明記されるとともに、「夜間中学の設置数の増加」が指標として設定されました。
　文部科学省ではこれまでも、各教育委員会において夜間中学の設置・充実に向けた取組を進められるよう、
・基礎定数の算定・措置に加え、児童生徒支援加配等の加配定数の活用
・スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置
・ニーズ調査や広報活動の実施に係る支援などの新設準備・運営支援
など様々な支援策を講じてきたところでありますが、今般の令和6年度概算要求においては、特に、夜間中学の設置促進・充実事業（別添1）について、近年の夜間中学の設置・充実に向けたニーズの高まりを踏まえた増額要求を行っているところです。
　また、全ての都道府県や指定都市の教育委員会等の関係者向けに、夜間中学に関する説明会を開催（別添2）するなど、様々な機会をとらえて設置を促す取組を進めるほか、夜間中学の広報の強化に向けて、
・広報動画の作成
・関係省庁等、業界団体と連携した各所への広報ポスターの活用の依頼
等を行っているところです。
　つきましては、各教育委員会におかれましては、これらの内容を十分御了知いただくとともに、未設置自治体におかれてはニーズ調査の実施など夜間中学設置の速やかな検討に着手していただきますよう、また、設置自治体におかれては夜間中学での学びを希望される方が一人でも多く夜間中学に通うことができるように夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進を図っていただくよう改めてお願いします。