二 加速器科学

 素粒子物理学の研究のため、昭和四十六年度に茨城県つくば市に設置された高エネルギー物理学研究所では、五十一年度に陽子加速器(一二〇億電子ボルト)を、六十一年度に電子・陽電子衝突型加速器「トリスタン」(周長約三キロメートル、衝突エネルギーは六〇〇億電子ボルトで完成当時世界最高)を完成させ、実験物理学の分野でも我が国で世界の第一線の研究が行われてきた。また、同研究所では、五十七年度に円型電子加速器(二五億電子ボルト)を完成させ、軌道放射される紫外線、X線領域の波長の光による物理学、化学、工学、医学、薬学、生物学等自然科学の広範な分野における世界最先端の実験研究が行われており、民間企業の研究開発の利用にも広く供されている。

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