二 学術資料等の整備

学術標本等の収集・保存

 学術的に重要な学術標本等は、学術研究及び教育における原情報として不可欠なものである。このため、従来から、各国立大学の教育・研究に不可欠な学術標本の維持・管理に必要な経費を計上するとともに、これらの保管及び利用のための資料館等の整備を進めている。また、近年、バイオサイエンスの著しい発展に伴い、生物学、医学、薬学、農学等の諸分野の研究を推進する上で、有用な遺伝子資源の確保体制の整備が不可欠であり、例えば、大麦や発ガンモデルマウスなどの系統保存事業の充実を進めている。

動物実験施設等の整備

 昭和四十二年、学術奨励審議会資料部会からの「大学における動物実験の改善に関する報告」を踏まえ、四十六年度から、国立大学のうち医学部を有する大学に、動物実験の精度の向上と学生等に対する教育及び飼育管理の効率化・適正化を図るため、動物実験施設の整備を進めている。また、近年、動物福祉への配慮も重要な課題となっているため、六十二年に科学的にはもとより動物福祉の観点からも適切な動物実験が実施されるように、大学等に対し動物実験の指針の整備等について要請し、これを受けて各大学等においては動物実験指針の整備が行われている。

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学制百二十年史編集委員会

-- 登録:平成21年以前 --