五 婦人教育施設の整備

 「婦人会館」は婦人団体が中心となって建設・運営されたものが多く、女性の学習・団体活動の拠点であった。

 文部省は、婦人団体や婦人教育関係者の長年にわたる婦人教育専門施設建設の要請を受けて、昭和四十六年度に「婦人教育会館準備調査費」を予算化し、四十七年調査研究協力者会議から「国立婦人教育会館(仮称)の設置について」の報告書が提出された。これを受けて、四十八年に敷地を埼玉県嵐山町に決定、五十年、建設に着手した。五十二年七月、国立婦人教育会館は、婦人教育指導者等に対する実践的な研修及び婦人教育に関する専門的な調査研究を目的として設置された。翌五十三年度から、公立婦人教育施設への助成を開始した。

 国立婦人教育会館は、開館以来の延べ利用者数が一四八万人に上り、婦人教育指導者等の研修・交流事業、婦人教育・家庭教育に関する国際セミナーや婦人教育シソーラスの開発等の調査研究事業を実施している。六十二年には、婦人教育情報センターを開所し、内外の女性関係機関とのネットワークの形成等の情報機能の整備充実を図っている。

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