二 家庭と地域の教育力の活性化

新井戸端会議の提唱と父親の家庭参加

 臨時教育審議会は、第二次答申において、家庭の教育力の回復を図るため、近隣の親たちが気軽に情報交換や相互扶助を行える場として「新井戸端会議」の推進を提唱した。これを受けて、昭和六十二年度から市町村に対して家庭教育地域交流事業(新井戸端会議)の補助を開始した。この事業は平成三年度から、「子育てひろば」を開設して、育児経験を持つ人や家庭教育に関する学習の修了者等を家庭教育ふれあいネットワーカーとして配置する家庭教育ふれあい推進事業として実施されている。

 また、出生率の低下や週休二日制の普及、女性の社会進出の増加などにより、家庭生活への男女の共同参画が重要となっていることから、三年度から父親の参加を促進するための家庭教育振興方策研究を委嘱している。

家庭教育資料の作成・配布

 社会教育関係者の家庭教育に関する学習活動の企画・実施の参考に資することを目的に家庭教育資料「現代の家庭教育-乳幼児期編-」(昭和五十九年)、「同-小学校低・中学年期編-」(六十二年)、「同-小学校高学年・中学校期編-」(平成元年)を作成し、教育委員会等に配布した。この資料は子供の発達段階の特徴や現代社会における家庭教育の課題等をまとめたものである。

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学制百二十年史編集委員会

-- 登録:平成21年以前 --