三 技術科学大学の創設

 高等専門学校は、実践的な技術者を養成する機関として高い評価を受けているが、一方で高等専門学校卒業後の大学進学の道が極めて限られたものであるという批判を受けていた。このため、昭和四十七年から国立大学の工学部に高等専門学校卒業者等を受け入れるための第三年次編入学定員を順次設定していった。

 また、技術革新の進展に伴い、実践的・創造的能力を備えた指導的技術者の養成が求められ、このためには理論的基礎とともに実験、実習を重んじ、若年から実際的技術に触れさせる教育を行っている高等専門学校に接続する教育を行うことが適切であるところから、五十一年に長岡技術科学大学と豊橋技術科学大学を創設し、主として高等専門学校卒業者を対象とする第三年次への大幅な編入学定員を設け、大学院修士課程までの四年一貫を前提とした教育を行うこととし、五十三年から学生の受入れを開始した。(第三節一参照)

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