ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
2部   文教施策の動向と展開
第8章   文化立国を目指して
第9節   アイヌ文化の振興のために


平成9年5月に公布された「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」は、同年7月から施行された。

本法律は、アイヌの人々の誇りの源泉であるアイヌの伝統及びアイヌ文化が置かれている状況を考慮し、アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する国民に対する知識の普及及び啓発を図るための施策を推進することにより、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現を図り、併せて我が国の多様な文化の発展に寄与することを目的とするものである。

文化庁においては、従来から、文化財保護法に基づき文化財保護の観点からアイヌ関係の文化財の指定を行うとともに、北海道教育委員会が実施する事業に対して助成を行ってきた。本法律の施行に伴い、これらの従来の施策のほか、アイヌ語並びにアイヌにおいて継承されてきた音楽、舞踊、工芸その他の文化的所産及びこれらから発展した文化的所産の振興を図るための施策を北海道開発庁長官及び文化庁長官が指定した法人を助成することにより実施することとしている。具体的には、平成9年度は、アイヌ語の振興普及、アイヌ工芸品展・芸能鑑賞会の開催や、優れた文化活動の表彰等アイヌ文化活動の支援、アイヌ文化の振興のための研究の支援等の事業に助成することとしている。

【コラム】

国立組踊(くみおどり)劇場(仮称)の在り方の検討〜文部省関係の沖縄振興策〜

国政の最重要課題の一つである沖縄に関連する施策の充実、強化を図るため、平成8年9月、「沖縄問題についての内閣総理大臣談話」を受け、内閣官房長官、関係国務大臣、沖縄県知事などによって構成される沖縄政策協議会が設置され、沖縄振興策について検討が進められている。

文部省においては、国立組踊劇場(仮称)の設立をはじめとする次のようなプロジェクトを、沖縄特別振興対策調整費の配分を受ける等により検討、推進している。

(1)国立組踊劇場(仮称)の設立

組踊は、歌と踊りを主として科白(しぐさとせりふ)で筋をはこぶ沖縄独自の歌舞劇で、中国皇帝の詔勅を奉じて渡来する使者(冊封使(さっぽうし))の歓待のために、琉球王府において創作・育成されたものであり、昭和47年に国の重要無形文化財に指定されている。

文部省においては、この「組踊」を中心とする沖縄の伝統芸能の保存振興を図るとともに、沖縄の地理的・歴史的な特性を生かし、伝統文化を通じたアジアの交流の拠点施設としての国立組踊劇場(仮称)の在り方に関する調査研究を実施しており、平成9年度においては、「基本構想」、及び「基本計画」の策定を行う予定である。

(2)高等教育機関の充実、国際化に対応できる人材育成等

沖縄県の高等教育機関の充実については、平成9年度に琉球大学大学院工学研究科博士課程等を設置し、さらに同大学の充実や国立高等専門学校の設置などについて検討することとしている。

また、国際化に対応できる人材育成を図るため、沖縄県人材育成海外派遣事業として平成9年度から年間10名の大学院レベルの留学生の派遣、沖縄県同時通訳者養成事業として学習環境の整備や国内外の養成機関への派遣を行っている。 このほか、小・中・高等学校等がインターネットを利用する際の課題等について実践的な調査研究を行うため、インターネット利用実践研究地域の指定を行っている。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ