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2部   文教施策の動向と展開
第8章   文化立国を目指して
第4節   文化財を後世に伝えるために
6   無形文化財、文化財保存技術の保存・伝承



(1) 無形文化財

国は、歌舞伎、能楽、文楽等の芸能、陶芸、染織等の工芸技術などの無形の文化的所産のうち重要なものを重要無形文化財に指定し、併せてこれを体現する者を保持者又は保持団体として認定している。平成9年6月には、芸能関係では歌舞伎脇役、また、工芸技術関係では彩釉磁器(さいゆうじき)、青磁、綴織(つづれおり)、刺繍(ししゅう)を重要無形文化財に指定し、それぞれ1名ずつを重要無形文化財の保持者として認定するとともに、既に保持者のいる狂言、人形浄瑠璃(じょうるり)文楽三味線、長唄唄(ながうたうた)、日本刀、木工芸について保持者6名を追加認定した。さらに、芸能関係では、重要無形文化財「歌舞伎」及び「組踊(くみおどり)」の保持者の団体の構成員として計35名を追加認定した。

文化庁では、重要無形文化財保持者に対し、技の錬磨向上と伝承者の養成のための特別助成金を交付するとともに、保持団体等が行う伝承者養成事業等に対して補助を行っている。また、平成6年度から伝統文化後継者養成のための支援方策について調査研究を実施している。

平成9年度から、地域の伝統文化を保存・継承するために、地方公共団体が行う伝統文化の後継者養成事業や伝統文化の再生事業を支援する伝統文化伝承総合支援事業を実施している。

日田祇園の曳山行事


(2) 文化財保存技術

国は、木造彫刻や建造物の修理など伝統的な技法による文化財の製作・修理技術等、漆や屋根瓦(やねがわら)、蒔絵筆(まきえふで)等の原材料・用具等の生産・製作技術等のうち保存の措置をとる必要のあるものを選定保存技術として選定し、併せてその保持者又は保存団体を認定している。

平成9年6月には、工芸品等の修理に欠かせない技術である木工品修理などを選定保存技術に選定し、保持者を認定するとともに、既に保持者のいる建造物彩色、屋根瓦製作(鬼師)について、保持者2名を追加認定した。文化庁では、これらの技術の保存のため、技術の錬磨、後継者の養成、記録作成事業に対する補助を行っている。

また、文化財の保存に欠かせない用具・原材料等の存立基盤は、産業構造の変化等により急速に失われつつある。そこで、平成9年度からこれらの現状を調査し、文化財の保存に欠かせない用具・原材料等及びこれらに関連する技術者の確保方策を検討する文化財マテリアルデータブック事業を実施している。


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