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2部   文教施策の動向と展開
第8章   文化立国を目指して
第1節   文化立国の実現
1   文化振興マスタープランの策定


今日、人々は、物の豊かさより心の豊かさを求めるようになり、生活の中で、文化を享受し文化活動に参加することを重視するようになっている。また、経済構造の変革の中で、文化はそれ自体大きな意味があるだけでなく、豊かな感性や新たな価値を生み出すことによって、社会や経済の他の分野の発展や活性化にも影響を与えるものでもある。

このため、文化を国の存立基盤とした文化立国の実現が求められており、文化庁としては、次のようなプラン等に基づき、文化振興のための諸施策の充実に努めている。


(1) 文化立国21プラン

平成8年7月、文化庁では、学術・文化関係者や学識経験者等から成る文化政策推進会議の議論を踏まえ、「 文化立国21プラン」を提言した。同プランは、 「アーツプラン21」(第2節1参照) 「ミュージアムプラン」(第1節(2)参照) も含め、文化の振興を国の最重要課題と位置付け、文化に対して重点的な投資を行い、文化基盤を抜本的に整備していくことを提言している。

文化立国21プランの概要

<文化立国実現のための方策>

1 文化の創造・世界への発信

○芸術創造活動の推進
○文化の国際交流・協力の推進
○文化発信のための基盤整備

2 文化に親しむ機会の充実

○文化活動への参加、鑑賞機会の充実
○文化学習社会の構築
○文化に関する情報化の推進

3 伝統文化の継承・発展

○文化財の保存・公開・活用
○近代の文化遺産の継承・発展
○わざの伝承と人の養成

4 文化が息づくまちづくり

○地域に根ざした個性ある文化の伝承・創造の支援
○芸術的な感性を生かした文化のまちづくり、環境整備

5 文化振興による産業・社会の活性化

○文化の発展が及ぼす経済的効果
○人材の育成・活用、産業の創出、雇用の拡大


(2) ミュージアム・プラン

国民の多様かつ高度化したニーズや文化的要求の高まりにこたえ、社会の変化に適切に対応していくためには、文化活動の拠点である美術館・博物館がより魅力的なものとなるよう、その活動に対する支援を充実し、全国の美術館・博物館がより身近で親しめるものとなるようにしていく必要がある。このため、文化庁では、平成8年7月、21世紀を目指した美術館・博物館の振興方策を「 ミュージアム・プラン」としてまとめた。

さらに、平成9年6月には、「21世紀に向けての美術館の在り方に関する調査研究協力者会議」から報告が提出され、美術館を魅力あるものにするためには、調査・研究を基本としつつ、収集・展示、保存・修復、教育・普及活動等を有機的・体系的に行う必要があると言及している。

ミュージアムプランの概要

1 美術館・博物館を支える人材の養成

学芸員の研修、顕彰事業等

2 魅力的な国立美術館・博物館の展開

収蔵品の充実、サービスの向上、施設の充実、新構想博物館・美術館の整備等

3 優れた美術品等に親しむ機会の拡大

美術品・文化財に関する情報提供体制の整備、美術品・文化財の全国巡回展の充実、文化財の公開の促進

4 美術館・博物館の活動基盤の整備

美術品の寄附・寄託の促進、美術館振興のための新たな法制度の検討


(3) 文化振興マスタープランの策定

平成9年1月、文部省は「教育改革プログラム」を策定したが、教育改革の目的は、児童生徒の個性を尊重し、豊かな人間性と創造性をはぐくみ、人々が生涯にわたり生きがいのある充実した人生を送れるような活力ある社会をつくることにある。そのためには、学校教育における対応に加え、より広い視野からの取組が大切であり、我が国を文化の香り高く、豊かな創造性にあふれた活力ある社会に変えていく必要がある。こうした観点から、美しいものに感動したり伝統文化を大切にする心を涵(かん養よう)し、文化の香りに満ちた活力ある、また国際的にも貢献できる文化立国を実現することが必要であり、教育改革においても、「文化振興」の観点からの取組が重要である。

このようなことから、教育改革プログラムにおいて「教育の基礎となる文化の振興」を盛り込んでおり、「アーツプラン21」、「ミュージアムプラン」などを含め、平成9年度中に、文化の振興の基本的な指針となる「文化振興マスタープラン」を策定することとしている。さらに、文化庁としては、国民共通の貴重な財産である文化財の積極的な公開・活用や、国内外の文化財の保存や修復が伝統技術・文化の次世代への継承に資することなどに配慮した文化財保護施策を推進するとともに、国際的な交流・協力を推進することとしている。(2-8-1 )

2-8-1 文化に対する国民の意識


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