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2部   文教施策の動向と展開
第7章   スポーツの振興
第1節   スポーツの振興の在り方
2   スポーツ振興の基本的な方向



(1) 21世紀に向けたスポーツの振興施策

文部省がスポーツ振興施策を進める上で基本となっているのは、保健体育審議会答申「21世紀に向けたスポーツの振興方策について」(平成元年11月)の提言である。この答申では、スポーツ施設の整備充実、生涯スポーツの充実、競技スポーツの振興などの施策を提言している。

文部省では、この答申を受けて、スポーツ振興のための諸施策を積極的に進めている。その代表的な例としては、平成2年12月に日本体育・学校健康センターに設置されたスポーツ振興基金があり、国の施策と併せて我が国のスポーツ振興に大きな役割を果たしている。

スポーツ振興基金

この基金は、政府出資金(250億円)と民間からの寄附金(平成9年7月現在44億円)を基金として運用し、我が国の国際競技力の向上とスポーツの裾野(すその)の拡大を図るため、スポーツ団体や選手・指導者が行う以下のスポーツ活動などに対し助成を行っている。

1) スポーツ団体が行う強化合宿などの選手強化活動
2) 国際的・全国的な規模の競技会などの開催
3) 選手・指導者の日常的なスポーツ活動
4) 未踏峰の登頂などの国際的に卓越したスポーツ活動

なお、平成9年度のスポーツ振興基金の助成額は、約8億1,792万円(456件)となっている。


(2) 保健体育の審議会における検討

我が国においては、急速に高齢化が進むとともに、技術の高度化、情報化等に伴うストレスの増大や運動不足等の問題が生じている。また、児童生徒については、体力・運動能力の低下傾向や、新たな心身の健康問題等が現れてきている。さらに、我が国の国際競技力については、相対的な低下傾向が見られる。

文部省では、このような問題に対処するため、平成8年12月に、保健体育審議会に対して、「生涯にわたる心身の健康の保持増進のための今後の健康に関する教育及びスポーツの振興の在り方について」諮問を行った。

同審議会では、諮問を受けて審議を重ね、平成9年9月に次のような内容の答申を行った。

1) ヘルスプロモーションの理念に基づき、自らの健康問題を認識し、健康の増進を図っていくために、健康の保持増進に必要な知識、能力、態度などを身に付ける健康に関する教育・学習の充実の必要性を指摘。
2) 薬物乱用、性の逸脱行為、生活習慣病などの健康に関する現代的課題は、心の健康問題とかかわっていることを踏まえて、その対応方策を提示。
3) 生涯にわたってスポーツに親しむ態度や習慣を形成していくために、一生を乳幼児期から老年期後期までの8段階のライフステージに区分し、各段階ごとに望ましい運動の内容や量などを示すスポーツライフスタイルと、スポーツライフの実現のための方策について提言。
4) 体育について、運動が好きになり、運動に親しむことで基礎的な体力・運動能力が高められるように、多様な運動を計画的に経験させることの必要性を指摘するとともに、武道の取扱いや体育を通じた人間性の育成、自然体験的活動の推進について提言。
5) 運動部活動については、外部指導者の活用の促進や、生徒の志向に応じた活動内容の多様化、一部の行きすぎた活動の改善、スポーツ障害の防止などについて提言。
6) 地域のスポーツ環境づくりのため、学校体育施設を「開放型」から学校と地域社会との「共同利用型」へと移行することを提言。
7) 地域住民主導でスポーツや健康教育に関する総合的な企画や運営を行う「スポーツ・健康推進会議(仮称)」の設置を提言。
8) 国際競技力向上のために、ジュニア期からの一貫した指導の実現やそのための競技者養成拠点の整備、企業のスポーツ支援の促進等の総合的なシステムの構築を提言。

今後、文部省としては、今回の答申等を踏まえながら、各種の施策を推進していくこととしている。


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