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2部   文教施策の動向と展開
第3章   初頭中等教育の一層の充実のために
第4節   魅力ある高等学校づくりと中高一貫教育の導入
4   中高一貫教育の導入


中央教育審議会は、平成9年6月の第二次答申において、子どもたちや保護者の選択の幅を広げ、学校制度の複線化構造を進める観点から、中学校教育と高等学校教育とを入学者選抜を課すことなく接続し、6年間の一貫した教育を行う中高一貫教育の選択的導入を提言した。

答申は、現行の6・3・3制度について、中学校で学習しながら、自己の希望や目標が具体化し、進路意識が明確になった時点で、多様な高等学校の中から、自らの能力・適性、興味・関心等に対応した、最もふさわしい学校を主体的に選択できるという利点と意義を有すること、段階を追って清新な気持ちで進学したり、できるだけ多くの友だちと様々な交流をしたいと考える子どもたちや保護者が多数いること等を指摘し、すべてを中高一貫教育制度に改めるのではなく、その選択的導入を提言した。

中高一貫教育については、

1) 高等学校入学者選抜の影響を受けずにゆとりのある安定した学校生活を送れる、
2) 6年間の計画的・継続的な教育指導ができ効果的な一貫した教育が可能となる、
3) 6年間にわたり生徒を継続的に把握することにより、生徒の個性を伸長したり、優れた才能を発見することがよりできる、
4) 中学1年生から高校3年生までの異年齢集団による活動が行われることにより、社会性や豊かな人間性をより育成できる、

との利点と、

1) 制度の適切な運用が図られない場合には、受験競争の低年齢化につながるおそれがある、
2) 受験準備に偏した教育が行われるおそれがある、
3) 小学校の卒業段階での進路選択は困難、
4) 心身の発達の差異の大きい生徒を対象とするため学校運営に困難が生じる場合がある、
5) 生徒集団が長期間同一メンバーで固定されることにより学習環境になじめない生徒が生じるおそれがある、

との課題を示している。

また、中高一貫校については、中学校教育と高等学校教育のそれぞれの教育内容を前提としつつ、例えば、体験学習、地域に関する学習、国際化や情報化に対応する教育、環境に関する学習、伝統文化等の継承のための教育、じっくり学びたい子どもたちの希望にこたえる教育や、また、これを組み合わせた教育活動が展開されることが期待されるとしている。

さらに、中高一貫教育の導入に際しては、受験競争の低年齢化や受験準備に偏った教育が行われることを防ぐため、公立学校では学力検査を行わないなど、入学者を定める方法について適切な配慮をするとともに、中高一貫教育を導入する本旨に沿った教育が展開されることなどを強く求めている。

中高一貫教育の実施形態としては、

1) 同一の設置者が独立した中学校と高等学校を併設、
2) 一つの6年制の学校(いわゆる6年制中等学校)として設置・運営、
3) 市町村立中学校と都道府県立高等学校を連携

の三つの場合が示されている。

文部省においては、平成11年度からの導入を図ることを目指し、制度導入のための関係法案を10年の通常国会に提出するための準備を進めることとしている。また、市町村立中学校と都道府県立高等学校が連携した中高一貫教育については、10年度にも実施が可能となるよう、速やかに必要な制度改正を行うこととしている。


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