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2部   文教施策の動向と展開
第3章   初頭中等教育の一層の充実のために
第4節   魅力ある高等学校づくりと中高一貫教育の導入
2   高等学校入学者選抜の改善



(1) 高等学校入学者選抜等の改善

高等学校の入学者選抜をめぐっては、従来から過度の受験競争による人間形成への悪影響や、社会の学歴信仰に基づく偏差値偏重等が指摘されてきた。このため、これまでにも高等学校の入学者選抜の在り方については、逐次改善の努力が進められてきた。

平成3年4月の中央教育審議会答申及びこれを受けた「高等学校教育の改革の推進に関する会議」の報告を受け、5年2月には事務次官通知「高等学校の入学者選抜について」を出して、国・公・私立を通じ、入学者選抜の改善に向けた関係者の一層の努力を促している。

現在、これらの基本的考え方に基づき、高等学校教育の個性化・多様化や生徒の実態の多様化などに対応して、「選抜方法の多様化」、「選抜尺度の多元化」の観点から、各都道府県や各学校においては、

1) 推薦入学の積極的な活用、
2) 調査書と学力検査の比重の置き方の弾力化、
3) 学力検査の実施教科や活用の工夫、
4) 調査書の評価や活用の工夫、
5) 面接の活用、
6) 入学定員を区分した、異なる方法・尺度による選抜方法の実施等の改善

が進められている(2-3-1 )。

しかしながら、都道府県により改善状況に差異が見られたり、改善が都道府県内の一部の高等学校で実施されているのにとどまっている場合も少なくなく、一層の改善が望まれる。

平成9年6月の中央教育審議会第二次答申においては、高等学校入学者選抜の改善を進めるためには、過度の受験競争の緩和が必要であるとの認識の下に、子どもたちに「ゆとり」を与え、「生きる力」をはぐくむ観点から、

1) 学力試験において一定以上の点数を得ていれば、他の資料により判定を行うこと、
2) 調査書と学力試験の比重の置き方の弾力化を更に進めること、
3) 調査書の適切な活用を図ること、

などの改善方策が提言されている。

また、一部の国私立高等学校の試験問題の改善、中学校関係者と公私立の高等学校関係者との恒常的な連絡・協議の場の整備と活用、進路指導の一層の改善等についても提言されている。

各都道府県や各学校においては、この通知等の趣旨を踏まえ、引き続き入学者選抜の改善に向けて努力を行っていくことが望まれる。

2-3-1 公立高等学校の入学者選抜改善状況の推移


(2) 保護者の転勤に伴う転入学者等の受入れの推進

近年、経済活動の広域化や国際化の進展に伴って、全国的規模で転勤する保護者や海外から帰国する保護者が増加している。

文部省では、保護者の転勤に伴う高校生の転入学等について、昭和59年以降、各都道府県等に対して、受入れ機会の拡大や受験手続の簡素化・弾力化、特別定員枠の設定、情報提供の充実等について、繰り返し配慮を要請してきている。

中央教育審議会の第二次答申においては、生徒の進路変更による学校・学科間の移動や、特別定員枠の設定による転・編入学者の受入れを積極的に進めていくよう提言しており、各都道府県においても一層の対応が望まれている。

文部省においては、平成4年2月から、国立教育会館と全国の都道府県教育委員会等の端末機とをパソコン通信で接続した「高等学校転入学情報等提供システム」によって、全国の転・編入学に関する情報の提供を行っている。希望者は、各都道府県の教育委員会や私立学校担当部局の転入学情報提供窓口、又は国立教育会館に照会することにより、学校概要、転入学試験等の概要、受入れ数など必要な情報を入手することができ、また、企業等への情報提供も行われている。平成9年度予算では、このシステムを再構築し、各高等学校において最新の転入学情報等と併せて各々の学校の特色をリアルタイムに提供できるようにし、転入学者等の受入れの円滑化に寄与することとしている。


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