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2部   文教施策の動向と展開
第2章   生涯学習社会の実現に向けて
第4節   生涯学習とボランティア活動
2   ボランティア活動の支援・推進方策


文部省では生涯学習の振興の観点からボランティア活動の支援・推進を図るため、青少年から高齢者に至るあらゆる層の人々を対象に、各種の施策を実施しているが、ボランティア活動をより一層促進していくため、「教育改革プログラム」においても、ボランティア活動の促進のための各種施策に積極的に取り組むこととしている。


(1) 学校におけるボランティア教育の推進

学校教育では、小・中・高等学校を通じ、主としてクラブ活動や勤労生産・奉仕的行事の中で、地域の清掃、高齢者福祉施設での奉仕などのボランティア活動が行われている。また、学習指導要領では、道徳、社会科、家庭科でもボランティア活動が取り上げられている。このほか文部省では、児童生徒に地域の教育力を生かしつつ、ボランティア体験活動など様々な体験活動・学習機会を与える「ボランティア体験モデル推進事業」の実施、ボランティア教育の在り方等に関する研究協議会の開催、指導実践例等を掲載した指導資料の作成など各種の施策を実施している。

大学においては、学生向けのボランティアハンドブックを作成して国立の大学及び高等専門学校に配布するほか、平成9年度からは新たに、国立大学等にボランティア養成のための講座を開設することとしている。


(2) 生涯学習ボランティア活動等の支援・推進

地域において、ボランティア活動を総合的に推進するため、都道府県の行う「生涯学習ボランティア活動総合推進事業」に助成措置を行っており、学習活動の成果や培ってきた能力を地域社会で生かすことのできる環境を整備している。

また、ボランティア活動の推進方策を研究協議する「全国ボランティア活動推進連絡協議会」の開催や、海外ボランティア活動の現状調査を実施している。さらに、国立青年の家・国立少年自然の家では、ボランティア活動に積極的に参加できる機会や場の整備等を図り、ボランティア活動に対する関心を高めるため、指導者の養成や研究協議会を開催する青少年ボランティア育成事業を実施している。

そのほか、青少年等の理工系分野に対する興味・関心を喚起するため、大学、高等専門学校の教員等の希望者をサイエンス・ボランティアとして登録した名簿及びサイエンス・ボランティアの手引きを作成し、博物館や青少年教育施設等へ提供している。

平成9年度からは新たに、ボランティア活動に関する相談等を行うボランティア・コーディネーター養成・研修プログラムの実証的研究を行う。


(3) ボランティア活動と評価

平成4年の生涯学習審議会答申は、学校外のボランティア活動の経験や成果を学校の教育指導に生かすこと、ボランティア活動の経験やその成果を、資格要件として評価したり、入学試験や官公庁・企業等の採用時における評価の観点の一つとするなどを提言している。

文部省では、答申を受けて次のような取組を推進している。

(ア) 大学の入学者選抜については、高等学校から大学に提出される調査書に、ボランティア活動などの諸活動を記入することとし、その適切な評価について配慮を求めている。
(イ) 高等学校の入学者選抜において、推薦入学の実施や調査書の利用に際し、ボランティア活動等が適切に評価されるよう、関係者に対して平成5年に通知を行った。
(ウ) 阪神・淡路大震災に多くの学生がボランティアとして活躍したことから、全国の大学、短期大学、高等専門学校に対し、学生が被災地域におけるボランティア活動に安心して参加できるように、修学上の配慮などボランティアに参加しやすい条件づくり等について協力を要請した。

(4) 生涯学習の成果を「ボランティア活動」に生かす

平成9年3月に生涯学習審議会が取りまとめた「生涯学習の成果を生かすための方策について」(審議の概要)においては、ボランティア活動が、生涯学習と密接に関連していることから、行政は、人々のボランティア活動を支援し、奨励する取組を一層推進し、あらゆる年齢層の人々が学習成果をボランティア活動に生かせるような環境整備を図ることが重要であるとしており、次のような方策を提言している。

まず、生活や社会のあらゆる場面で、新たな活動の場を開発するため、市町村庁舎、郵便局などこれまで必ずしも活発ではなかったところでの幅広い活動の場の開発やスポーツイベントにおける組織運営等の新たな取組、教科学習や特別活動の指導等への協力を含め学校をサポートする様々な活動に保護者、地域人材や企業等をボランティアとして受け入れていくことのほか、受入側の意識改革とともにコーディネーターの配置等受入体制の整備も求められている。

また、人々のボランティア活動を一層奨励・支援するため、公民館等の住民に身近な施設においてボランティア活動に関する情報の収集・提供や相談等を行う窓口を整備することや、ボランティア活動の基本的な考え方を理解し活動に必要な知識・技術を身に付ける学習機会の充実、ボランティア休暇制度の導入等活動に参加しやすい環境の整備促進のほか、様々な機関・団体等でボランティア活動の評価の在り方を検討していくことも必要である(学校におけるボランティア教育は、 第3章第2節3(4)参照 )。


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