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2部   文教施策の動向と展開
第2章   生涯学習社会の実現に向けて
第3節   学習成果の評価と活用
2   学習成果の活用方策


近年、人々の学習活動が盛んになるとともに、学習活動を通じて身に付けた知識や技術を広く地域や社会あるいは職業生活の中で生かしたいと考える人が増えており、学習成果の活用方策の充実が求められている。生涯学習審議会では、「生涯学習の成果を生かすための方策について」現在検討を行っているが、平成9年3月に中間報告として示された「審議の概要」では、次のように整理している。


(1) 学習成果を生かすことの意義と支援方策の必要性

人々が学習成果を様々な方法と場で積極的に生かしていくことは、

1) 学習者の生きがいや生活の励みになり、自己実現につながる
2) 人々の触れ合いや仲間づくりの機会を創出し、豊かな人間関係の形成や地域社会の活性化につながる
3) 職業生活に生かしていくことは、学習者自身のキャリア向上のみならず、産業社会の発展にもつながる
4) 多様な学習成果が生かされることにより、学歴偏重社会の弊害の是正につながる

など、大きな意義を有する。一方、学習成果を生かす上での課題としては、

1) 学習成果を生かせる魅力的な活動の場が少ない
2) 学習成果を生かして活動したい側の希望と、それを受け入れる側(行政、施設、サークルなど)の要請を調整する仕組みが不十分
3) 地域での活動やボランティア活動を社会全体で奨励する条件が不十分
4) 学習成果を個人の職業生活に有効に生かそうとしても、社会的に十分な評価がされない場合が多い

などが指摘されている。


(2) 具体的方策

「審議の概要」では、学習成果を生かす場面に応じて、「地域社会」、「ボランティア活動」、「個人のキャリア開発」に分け、それぞれに関し必要な方策を示している(なお、ボランティア活動に関しては、 第4節 を参照)。


(ア) 生涯学習の成果を「地域社会の発展」に生かす

学習成果を生かし、地域における様々な活動にかかわっていくことは、学習活動を核とした地域の活性化、住民参加による開かれた行政運営、地域社会の教育力の向上に役立つものである。

このため、

1) 様々な施設や事業における活動や、グループ・サークル等の活動に生かす場の拡大等、学習成果を生かす魅力的な場の開発
2) 地域活動の場についての情報提供や、人材登録データベースの整備等、学習成果を生かす場と人についての情報の提供
3) 地域活動に対する企業等の評価等、地域社会での活動と評価などに関する施策の充実が必要である。

(イ) 生涯学習の成果を「個人のキャリア開発」に生かす

学習成果を「個人のキャリア開発」に生かすことを促進するに当たって「キャリア」を「個人の社会生活・職業生活に関する経歴」ととらえ、個人主導のキャリア開発を支援する観点から、

1) 青少年については、職業意識を高める学習機会の充実等を通じたキャリア開発の基礎となる職業観の涵養(かんよう)
2) 勤労者については、高等教育機関への社会人の受入れの一層の拡充など学習機会の充実と学習活動に対する休暇や費用面での支援等を通じた個人主導のキャリア開発の促進
3) 高齢者については、新たな活動への積極的な社会参加を支援する学習機会の充実
4) 女性については、再就職や起業等のための学習機会の充実を通じたエンパワーメントの支援

など、各対象者に応じた適切な施策を展開することが求められている。

また、学習者のキャリア開発にとって重要な公的職業資格や技能審査等については、受験に際しての学歴要件の見直し等の改善を図るとともに、分野に応じた資格等の活用のための情報提供体制の整備などを充実してきたが、今後とも一層の活用の促進が重要である。


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