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1部   未来を拓く学術研究
第4章   学術研究をめぐる内外の動向
第2節   各研究分野の動向
7   構造・機能工学系


構造・機能工学系においては、基礎、応用を問わず、機械製品や構造物といった人工物を意識した研究が行われているが、その領域横断的な特色としては、次の三つが挙げられよう。

1) マイクロマシンに代表されるように、微小化が追求され、微細加工、微細な機械構造、ミクロレベルでの材料、摩擦、熱、流体等の研究が盛んに行われている。
2) 地球環境をはじめ地球規模の視野に立った人工物の設計、生産や資源のリサイクル、エネルギーの効率的利用等についての研究が進められている。
3) 計算力学が構造力学、流体力学、熱工学等を対象に、高度かつ包括的な解析手法を発展させている。

なお、コンピュータの高性能化や走査型トンネル顕微鏡(STM)の開発等により、材料物性の解析や材料設計について、構成要素の原子レベルでの解析や、ナノ(10億分の1)メートルのレベルで材料の構造や形状を変化させる研究も進められている。また、知能化・情報化として、人工知能、ファジー、フラクタル、ニューラルネットワーク、ジェネティックアルゴリズムの開発等の新しい手法が、機器やシステムの高度な制御、知能ロボット、知能化CAD(コンピュータ援用設計)等の研究を進歩させている。そのほか、阪神・淡路大震災を契機に、地震工学や耐震工学の重要性が再認識され、活性化されつつある。

今後の傾向としては、次の二つが予想される。

1) より精緻(せいち)な手法や知識体系を追究する研究が進められよう。すなわち、ナノメートルから更に小さいサブナノメートルのスケールのミクロ化を指向する微視構造材料、設計・加工技術、機器制御、マイクロマシン等の研究や、より精緻(せいち)なモデルに基づく計算力学の研究が行われよう。
2) 社会的要請に対応した研究が進められよう。すなわち、福祉社会に対応したヒューマンフレンドリーな(人にやさしい)知能化機械や脳工学の研究、人工環境や知識の公共化を視野に入れた総合、設計、製造、保全、リサイクル等の研究が行われよう。このような人工物工学や技術の環境化・社会化に対応した、従来の工学体系を超えた新たな概念による基礎研究の構築が求められることも考えられる。
知能ロボット(4足歩行ロボット)


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