ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
1部   未来を拓く学術研究
第4章   学術研究をめぐる内外の動向
第2節   各研究分野の動向
3   情報科学系


理工系を中心とした、これまでの情報科学は、通信、制御とコンピュータを構成要素としているが、近年においては、ネットワーク化が進展する中、情報処理を中心に、これらの高度化と標準化を支えている。例えば、情報通信ネットワークについては、デジタル化による通信容量の拡大が、近年、光ファイバー通信方式により進展する一方、大量情報の高能率符号化が、動画像圧縮のmpeg方式により標準化、一般化されているが、これらは、我が国の大学等における研究が基礎になっている。また、プロトコル(通信規約)の簡素化や、通信帯域の機動的な利用を可能にするATM(非同期転送モード)交換についての研究が進んでいる。

情報処理に関しては、コンピュータに高度な知識処理能力を持たせる知的情報処理、多数のコンピュータを結合して処理能力を向上させる分散処理、多種・多量の情報を利用するマルチメディア技術、情報技術を活用した電子図書館、複数の処理装置を組み合わせて高度な処理能力を実現する並列コンピュータ等についての研究開発が、我が国の大学においても進展しており、今後も、基礎的な研究が進められよう。

一方、人工知能やニューラルネットワーク(神経回路網)あるいはジェネティック(遺伝的)アルゴリズムに見られるように、生命科学や認知科学との交錯も進んでおり、また、人文・社会科学系とのかかわりも深くなってきている。

今後の課題としては、非線形システムやフラクタルを含む複雑系の研究、ネットワークの知能化、特に自律分散型の知的エージェント(代理人)技術の研究開発あるいはマルチメディアや協調処理に適応したヒューマンインターフェースの研究も重要となろう。そのほか、ネットワーク化の進展に伴い、暗号化技術を含むセキュリティ(保安)技術、電子決済や権利処理のための技術等の研究も、重要な課題となっている。

長期的には、人文・社会科学系まで含み、情報の意味や価値も見据えた、情報に関する学問の体系化が期待され、そのために必要な研究を推進することが重要な課題となっている。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ