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1部   未来を拓く学術研究
第3章   学術振興の新たな展開
第2節   新しい産学連携・協力を目指して
4   制度改善の状況


文部省では、上記協力者会議の検討、「教育改革プログラム」等に基づき、次のような制度改善を実施した。


(1) 民間企業等において共同研究できる場合の拡大

従来、国立大学等における民間等との共同研究は、原則として国立大学等のみを共同研究の場としており、例外として共同研究の相手方企業等の所有する特定の設備を共同研究に使用することが必要で、かつ、当該設備を国立大学等に搬入することが困難な場合に限り、研究上必要な限度内で当該設備が所在する施設へ出張して研究することができることとされていたが、平成9年3月に関係通知を改正し、9年度から、共同研究のために必要な場合には、相手方企業等の施設に出張して研究を行うことができることとした。


(2) 退職手当算定上の不利益解消

国立大学等の教員が、休職して企業との共同研究等に参画した場合、その休職期間については退職手当計算上半減され、退職金が減少する取扱いとなっていた。共同研究への従事が当該共同研究の効率的実施に特に資する場合に、休職して共同研究に参画した教員がこのような経済的不利益を被らないよう、第140回通常国会(平成9年)に「教育公務員特例法の一部を改正する法律案」を提出し、同法案は4月に成立し、公布された。なお、同国会で成立し、6月に公布された「大学の教員等の任期に関する法律」による選択的任期制( 第2章第2節2(2)参照 )は、産学の研究者交流の促進にも資するものである。


(3) 兼業の範囲の拡大

国立大学等の教員が、勤務時間外に営利企業において研究開発等に従事する場合の兼業については、原則として許可の対象とすることとするなど、関係通知を平成8年12月に改正し、9年度から実施している。また、同通知により、許可される兼業件数7件及び1週当たりの従事時間数8時間という従前の制限は撤廃された。


(4) 特許等の相手方の企業等への優先的実施期間の延長

国立大学等との共同研究等の結果生じた発明で国に帰属した特許等については、従来、相手方企業は、共同研究等が完了した日から7年を超えない範囲内で優先的に実施できることとされていた。平成9年3月に関係通知を改正して、9年度から、優先的に実施できる期間を、特許等を出願した時から10年に延長するとともに、必要に応じ、さらに延長できることとした。


(5) 諸手続の改善

受託研究や奨学寄附金の受入れ事務の迅速・簡素化を図るため、訓令及び関係通知を平成9年3月に改正して、9年度から、国際機関や外国の団体等から経費を受け入れる場合の文部大臣協議を不要とした。

以上の改善は、文部省として制度の改善が可能な国立大学等について行ったものであるが、公私立大学についても同様の改善が行われることが期待される。


(6) 産学の連携・協力推進のための税制措置

平成9年度税制改正においては、大学と民間企業等との共同研究の促進を目的とした、共同試験研究促進税制の適用期限が11年3月末まで延長されるとともに、特定の共同研究については自社内で行われた共同研究に係る試験研究費が本制度の対象に追加された。


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