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1部   未来を拓く学術研究
第2章   学術振興の基本施策
第1節   学術研究を支える基盤を整備・強化するために
3   研究施設・設備の整備



(1) 研究施設

研究施設は、学術研究活動を展開する場として重要な基盤の一つを構成する。文部省では、国立大学や大学共同利用機関における学術研究振興のための施設需要に対応するため、次のような施策を推進している。

1) 学術研究フロンティアの新たな展開に向けて、教育研究機能の高度化を図るための新キャンパス構想を推進
2) 基礎研究の重点的推進を図るため、大型ヘリカル実験装置、大型光学赤外線望遠鏡ドームを整備
3) 出資金等の競争的研究費を獲得した研究チームが研究費の交付を受けている期間に限り、研究費によって取得した研究設備等を持ち込むなどにより、集中的に研究できる共同研究の場を提供し、また、当該研究終了後には、他の研究チームに明け渡す弾力的・流動的研究施設として、先導的研究オープンセンターを整備

以上のほか、地域共同研究センター、ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー等の整備を行っている。

一方、平成9年度において国立大学や大学共同利用機関等の建物の約52%が建築後20年以上経過(2-11-4参照 )しているなど、近年、大学等の施設の全体的な老朽化が進み、改築や改修を必要とする建物が年々増加する傾向にある。その一方で、大学院学生や留学生の増加等による研究用スペースの狭隘(きょうあい)化が深刻な問題となっている。「研究環境調査」では、研究施設に関する最大の課題として「研究室等の面積」を挙げた研究者が最も多く、67.8%に達している(1-2-11 )。

このため、老朽施設の近代化及び研究用スペースの改善を基本として、研究施設の整備を計画的に進める必要がある。

さらに、今後の施設の在り方としては、研究施設の有効利用の観点から、共同利用の一層の促進、外部の機関との連携など、新たな発想に立つことも必要である。

また、私立学校における学術研究基盤の強化を図るための研究施設等の整備については、平成8年度に最先端の研究開発プロジェクトの推進に必要な研究施設、装置、研究費に対する総合的な支援を行うハイテク・リサーチ・センター整備事業を創設するとともに、平成9年度に中核的な研究拠点における「共同研究推進センター」の整備に対する総合的な支援を行う学術フロンティア推進事業を創設するなど、私立大学の研究基盤の整備に対する支援の充実を図っている。

1-2-11 研究施設に関する当面の課題


(2) 研究設備

学術研究の発展には、理論的考察と実験による発見や実証が不可欠である。特に、今日では、実験的研究は著しく高度化・精密化し、その規模も大型化しており、これに伴って実験設備の重要性が高まっている。また、実験的研究ばかりでなく、理論的研究や人文・社会科学系研究においても、コンピュータ等の研究設備の利用が不可欠となっている。その結果、研究設備の有無やその性能・精度によって研究の成否や研究水準が大きく左右される事態が、現実のものとなっている。

一方、大学等における研究設備は、質的に陳腐化が進むと同時に、量的にも不足しており、その整備が重要な課題となっている。このため、文部省では、研究設備の充実に努めている。

「研究環境調査」では、自然科学系の研究者の73.9%が、人文・社会科学系でも45.4%が、「必須な設備で不足している設備がある」と回答している(1-2-13 )。

また、現在使用している主たる研究設備が10年以上経過していると回答した研究者は、自然科学系で19.1%に上る(1-2-14 )。

1-2-13 必須の研究設備の有無

1-2-14 使用研究設備の購入後の経過年数


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