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2部   文教施策の動向と展開
第9章   新しい文化立国を目指して
第4節   文化財を後世に伝えるために
6   文化財保護法の改正


近年、近代の多様かつ大量の文化財について、その歴史的重要性の認識が定まりつつあり、他方では開発の進展、生活様式の変化等により、これら貴重な国民的財産である文化財が社会的評価を受ける間もなく、消滅の危機にさらされているという状況にある。

このため、平成8年6月に、文化財保護法の一部を改正し、文化財の保護手法の多様化を図るため、従来の指定制度を補完するものとして、より緩やかな保護措置を内容とする文化財登録制度を有形文化財のうち建造物について導入した。

登録制度は、建造物のうち国及び地方公共団体の指定文化財以外のものを対象とし、その文化財としての価値にかんがみ、保存及び活用のための措置が特に必要とされるものについて、文化財保護審議会の答申を得て、文部大臣が文化財登録原簿に登録する制度である。登録された建造物の所有者には、滅失・毀損した場合や現状変更をしようとする場合等の届出が必要となる。文化庁長官は、現状変更の届出があった場合に、必要な指導又は勧告をすることができる。このように、文化財登録制度は、所有者の協力を得ながら適切な保存と活用を図ろうとするものである。

また、支援措置に関しては、登録された建造物については市町村の実情に応じ固定資産税の軽減がなされる場合があり、登録された建造物の敷地については地価税の軽減がなされることになっている。

今回の法改正では、併せて、指定都市や中核市の教育委員会への権限委任を行うとともに、市町村の文化財保護審議会の設置についての規定を整備するなど、市町村の役割の明確化を図った。さらに、文化庁長官の承認を受けた博物館等の施設の設置者が展覧会を主催する場合に、公開の許可を要せず事後の届出で足りるものとするなど、重要文化財等の活用の促進を図ることとした。


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