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2部   文教施策の動向と展開
第9章   新しい文化立国を目指して
第4節   文化財を後世に伝えるために
5   無形文化財、民俗文化財の保存・伝承



(1) 無形文化財

国は、能楽、文楽、歌舞伎等の芸能、陶芸、染織等の工芸技術など の無形の文化的所産のうち重要なものを重要無形文化財に指定し、併せてこれを体現する者を保持者又は保持団体として認定している。平成8年5月には、芸能関係では一中節浄瑠璃及び清元節三味線、また、工芸技術関係では備前焼、民芸陶器(縄文象嵌)及び紅型を重要無形文化財に指定し、それぞれ一名ずつを重要無形文化財の保持者として認定するとともに、7名を追加認定した。さらに、芸能関係では、重要無形文化財「雅楽」及び「常盤津節」の保持者の団体の構成員として計10名を追加認定した。

文化庁では、重要無形文化財保持者に対し、技の錬磨向上と伝承者の養成のための特別助成金を交付するとともに、保持団体等が行う伝承者養成事業等に対して補助を行っている。また、平成6年度から伝統文化後継者養成のための支援方策について調査研究を実施している。


(2) 民俗文化財

風俗慣習、民俗芸能及びこれらに用いられる用具・施設等で我が国民の生活の推移の理解のため欠くことのできないものを、有形と無形のものとに分けて、それぞれ特に重要なものを重要有形民俗文化財又は重要無形民俗文化財に指定している。平成7年12月には、留萌のニシン漁撈(旧佐賀家漁場)用具など2件を重要有形民俗文化財に、石井の七福神と田植踊(福島県)など7件を重要無形民俗文化財に指定した。

民俗文化財は、日常生活に基盤を置くものであることから、戦後の急激な社会開発、生活様式の変化により、近年、急激に消滅変貌する傾向にある。このため、文化庁は、重要有形民俗文化財の保護のための修理、防災、収蔵庫の建設及び重要無形民俗文化財等の後継者養成及び伝承・公開事業等に対して補助を行っている。平成5年度からは、重要有形民俗文化財についての製作法や使用法などを具体的な生産活動や物づくりなどを通して体験して、記録する事業及び重要無形民俗文化財である祭礼行事や民俗芸能等に使用する用具や衣装、施設などの修理新調経費に対して補助を行っている。また、8年度には、伝統的な地域の暮らしを記録した写真資料のデジタル化及びふるさとの伝承電子図鑑(cd-rom)作成事業を行う。


(3) 文化財保存技術

国は、木造彫刻や建造物の修理など伝統的な技法による製作・修理技術、漆や屋根瓦、蒔絵筆等の原材料・用具等の生産・製作技術等のうち保存の措置をとる必要のあるものを選定保存技術として選定し、併せてその保持者又は保存団体を認定している。

平成8年5月には、書画等の修理に欠かせない技術である本藍染など3件を選定保存技術に選定し、それぞれの保持者を認定するとともに、表装建具製作については保持者の追加認定をした。また、歌舞伎小道具製作を選定保存技術に選定、保存団体を認定し、日本産漆生産・精製の保存団体を追加認定した。

文化庁は、これらの技術の保存のため、技術の錬磨、後継者の養成事業、記録作成に対する補助を行っている。

選定保存技術「日本産漆生産・精製」保存団体日本うるし掻き技術保存会


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