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2部   文教施策の動向と展開
第7章   学術研究の振興
第2節   学術研究を支える研究費や設備の充実
3   日本学術振興会への出資制度の創設


我が国において産業の空洞化が進む中で、新たな産業の創出につながる芽を生み出し、環境破壊等の地球規模問題を解決し、また、豊かな国民生活を実現することを可能とする基礎研究への大学等が果たす役割に対する期待が国民、産業界から高まっている。

我が国が科学技術創造立国を目指し、知的資産の形成を促進するためには、基礎研究を積極的に振興し、多様な競争的資金を大幅に拡充することが必要である。このため、平成8年度から文部省をはじめ、科学技術庁、厚生省、農林水産省、通商産業省、郵政省の6省庁で特殊法人等への出資金を活用した基礎研究推進制度を創設して、大学や国立試験研究機関における研究を推進することとし、平成8年度予算において、合計約320億円を計上している。

文部省においては、平成8年5月に日本学術振興会法を改正し、日本学術振興会の業務に「学術の応用に関する研究を行う」ことを新たに加えるとともに、同会への政府の出資制度を設けて、同会へ110億円出資し、我が国の未来の開拓につながる知的資産の形成が期待される学術研究を、大学などの学術研究機関の研究機能を活用しながら重点的に推進する「未来開拓学術研究推進事業」を創設した。この事業は、日本学術振興会が自ら又は大学などに委託して応用的な学術研究を行うものであり、他の5省庁が研究プロジェクトを公募により行うのに対し、本事業では、日本学術振興会に置かれる事業委員会が研究分野や研究プロジェクトなどを選定して行うこととしている。

研究プロジェクトは原則5年間実施することとしているが、研究開始後2年経過時に中間評価を行い、場合によっては、研究を継続しないこともあり得る。平成8年度は1プロジェクト当たり平均1億円で110プロジェクトを推進することとしている。その研究分野は、理工領域から次世代人工物質・材料、知能情報など8分野、生命科学領域からヒトゲノム、脳機能など6分野、自然科学と人文科学の複合領域から生命情報など3分野となっている。

今後はこの出資金を大幅に拡充して、科学研究費補助金等の基幹的な研究費の拡充とあいまって大学等の研究費の飛躍的な充実を図っていくこととしている。


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