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2部   文教施策の動向と展開
第4章   高等教育の多様な発展のために
第3節   高等教育の高度化・個性化・活性化のために
5   理工系人材の養成



(1) 創造的な理工系人材の育成に向けて

我が国が今後とも活力ある社会を維持し、世界に積極的に貢献していくためには、欧米へのキャッチアップ型社会から脱却し、先導性や独創性を一層発揮する方向へ転換を図ることが必要であり、これからの科学技術を支える、創造性豊かな理工系人材の育成が求められている。

このため文部省では、平成7年3月から、大学及び産業界の関係者による「大学の理工系分野における創造的人材の育成のための産学懇談会」を開催し、8年3月に報告書を取りまとめた。

報告書では、創造的人材の育成に向けて、大学及び文部省、産業界、学会がそれぞれ取り組むべきことや相互の連携の必要性について幅広い指摘がなされている。

文部省ではこれを受けて平成8年度においては、

1) 大学・高等専門学校における創造教育プログラムの開発・実施、
2) 創造教育実践事例集の作成・配布、
3) 教育設備のハイテク化・高度化

等の施策を進めている。

また、近年のいわゆる「理工系離れ」に対応し、大学の理工系分野の魅力を、青少年をはじめとする社会の各方面に対して積極的に情報発信していくため、大学・高等専門学校における体験入学事業や大学教員等の希望者が、博物館等の依頼に応じ講演や解説を行う「サイエンス・ボランティア」の登録名簿の作成・提供事業等を実施している。


(2) 大学院に重点を置いた人材の育成

近年の急速な技術革新、産業構造の変化に伴い、これまで以上に先端科学技術の分野を中心に、独創的で高度な教育研究の推進が求められており、今後は、特に、大学院に重点を置いて人材の養成に努めていくことが重要である。理工系の大学院については、特に国立大学が大きな役割を果たしており、平成8年度においても6大学で6研究科を、また11大学で16専攻を新たに設置した。

大学院における理工系教育に関しては、修士課程では入学者数が入学定員を上回っているのに対し、博士課程では定員に満たない状況が続いているが、定員充足率は特に国立大学を中心に年々改善されつつある。そのほか、大学の教育研究環境の飛躍的な整備充実、大学院学生の処遇の一層の改善にも努めていくこととしている。


(3) 理工系教育の改善・充実

現在進行中の大学改革においても、理工系の学部について一般教育と専門教育を有機的に関連させた教育課程を編成したり、総合的な判断力、ものの見方を養う学際的、総合的科目を開設するなどの改善が行われている。

また文部省では、科学技術の高度化、学際化に対応した教育研究体制を整備するため、国立大学の学部・学科の整備を進めており、平成8年度においては、16大学において学科の改組を行うとともに、弘前大学、香川大学における工科系学部の創設準備を行うための経費を措置した。

今後も、社会のニーズを的確に把握し、それに対応した人材の養成に努めることとしている。

バイオサイエンス研究科(奈良先端科学技術大学院大学)


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