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2部   文教施策の動向と展開
第3章   初等中等教育のより一層の充実のために
第10節   魅力ある優れた教員の確保
2   教員養成・免許制度と採用



(1) 教員養成・免許制度の改善

我が国の教員養成は、いわゆる「開放制」の原則の下に、一般大学と教員養成大学とがそれぞれの特色を発揮しつつ行っている。

平成7年3月に大学等を卒業し、免許状を取得した者は、約12万8,000人(取得者実数)であり、また、このうち教員として就職した者は16.1%であった。

教員の専門性及び実践的指導力の一層の向上を図るため、昭和63年に教育職員免許法が大幅に改正され、大学院修士課程修了レベルの専修免許状のすべての校種についての創設、免許取得に必要な最低修得単位数の引上げ、社会人を学校教育の現場に活用することを可能とする制度の創設等の改善を行った。

大学では、この制度改正を受けて平成2年度から、新たに必修とされた「生徒指導及び教育相談に関する科目」や「教育の方法及び技術に関する科目」等を開設し、教員養成を行っている。

また、優れた知識・技術を持つ社会人を教育界に迎え入れるために設けられた 特別非常勤講師制度 【用語解説】は、主として高等学校で看護、外国語会話、体育実技等の分野を中心に活用され、平成7年度には、全国で延べ2,915人がこの制度により教壇に立っている(2-3-4 2-3-5 )。

文部省では、中学校における選択教科の開設など一人一人の生徒の個性に応じた多様な学習の展開を図るため、平成6年度から、公立中学校に特別非常勤講師を配置する事業に対し、国庫補助を行っている。

平成8年4月の生涯学習審議会答申において、小・中学校における本制度の一層の活用が提言され、また、同年7月の中央教育審議会第一次答申においても、多様な学習活動での本制度の積極的な活用が提言されており、その推進が課題である。

教員の養成・免許制度については、近年上記に見るような改善が行われてきているが、中央教育審議会第一次答申は、子どもたちの「生きる力」の育成を重視した学校教育を担う教員を育てるとの観点に立って、改めて教員養成制度の改善・充実について検討することを提言した。これを受けて、8年7月、文部大臣から教育職員養成審議会に対し、21世紀における教員養成の在り方について検討を行うことが諮問された。

なお、教員が所持する免許状の教科以外の教科を担任するいわゆる免許外教科担任については、その解消のため、これまでの教職員定数の改善計画においても配慮するとともに、都道府県教育委員会に対して教員の適正な人事配置を指導している。さらに、平成6年度からは、小規模な公立中学校において、免許を有する非常勤講師を配置する事業に対して国庫補助を行っており、8年度においてはこれを拡充した。これらの施策の結果、7年度の免許外教科担任の許可件数は、前年度に比して約2割減の2万4,600件となっている。

2-3-4 特別非常勤講師の採用許可件数の推移

2-3-5 特別非常勤講師による具体的な授業内容の例(平成7年度)


<特別非常勤講師制度>

教員は、教職員免許法により免許状を有する者であることが原則であるが、その特例として、教科の領域の一部又はクラブ活動を担任する非常勤講師については、都道府県教育委員会の許可により、免許状を有しない者を充てることができることとされている。任用期間は1年以内。


(2) 教員採用の改善

教員採用については、採用の段階で教員としてふさわしい資質能力を備えた優秀な人材を確保するため、各都道府県・指定都市において選考方法の多様化や採用スケジュールの早期化等様々な工夫・改善がなされている。

文部省においては、平成6年1月から教員採用等に関する調査研究を行ってきたが、8年4月、その検討結果が「審議のまとめ」として報告された。この「審議のまとめ」においては、筆記試験の成績を重視するよりも人物評価重視の方向に教員採用選考の在り方を一層移行させ、選考方法の多様化、選考尺度の多元化を図っていくことが教員採用等の改善の基本方向とされている。具体的には、採用選考等の改善方策として、生活体験・社会経験を適切に評価した選考の実施、筆記試験の比重の置き方の見直し、教育実習の評価や大学等からの推薦の活用、定員を区分した選考の実施、面接方法の改善など、さらに、採用スケジュールの早期化、教員養成機関と教育委員会の連携等が提言されている。

文部省では、この「審議のまとめ」を踏まえ、各都道府県・指定都市教育委員会あてに通知を出し、教員採用の改善を進めるに当たっての留意点を示すとともに、新たな取組や特色ある事例についての情報提供等を通じて各教育委員会における教員採用の改善促進に努めている。


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