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1部   生涯学習社会の課題と展望-進む多様化と高度化-
第3章   これからの生涯学習
第4節   学んだ成果を生かす
2   ボランティア活動への推進


第2章でも述べたように、総理府の「生涯学習とボランティア活動に関する世論調査」(平成5年)では学習によって身に付けた経験や知識・技能の生かし方として、「世の中や人のために」や「地域での活動に」、あるいは「他の人の学習やスポーツ、文化活動などの指導に」を挙げる人が少なからず存在する。

学習の成果や過去の学習の成果として身に付けている知識や技術などを生かす上で、ボランティア活動は極めて意義深く、その意味からも人々のボランティア活動を支援・推進する取組が今後一層推進されることが必要であると考えられる。しかしながら、第2章で述べているとおり、ボランティア活動についての関心は、阪神・淡路大震災を契機に一段と高まりつつあるものの、実際の活動には必ずしも結び付いていない状況にある。

また、上記調査においては、ボランティア活動に対する国や都道府県への要望として、「ボランティア活動に関するいろいろな情報をもっと提供する」34.1%、「ボランティア活動を学校教育において重視する」31.3%、「ボランティアの養成・研修の機会を充実させる」25.0%、「ボランティア活動を希望する人に対して情報提供・相談を行うボランティアセンターを整備する」24.2%、「ボランティア活動に対する社会的評価を促進する」22.7%、「ボランティア団体・グループに対して経済的な支援を行う」21.9%のほか、様々な意見が出されている(1-3-10 )。

ボランティア活動に対する行政側の支援については、意識啓発から、情報の提供、研修、評価、団体への支援等にわたる幅広い取組が期待されていることがうかがわれる。

1-3-10 ボランティア活動に関する国や地方公共団体への要望-ボランティア活動に関する国等への要望は多様-

また、最近npo(非営利団体)に対する法人格の付与など、ボランティア活動等を行う市民活動団体を支援するための法的措置をめぐる議論が高まっている。

人々がよりボランティア活動に参加しやすい環境を整備していくために、行政としても、生涯学習関連施設におけるボランティアの受入れの一層の推進など、活動の場の積極的な開発を行うとともに、ボランティアコーディネーターの養成、情報提供システムの整備、ボランティアグループや団体の支援などに積極的に取り組む必要がある。

なお、ボランティア活動に対する評価に関し、先の総理府調査では、「何らかの形で」あるいは「積極的に」社会的評価を行ってもよいとの意見が全体の約7割弱ある一方で、「社会的評価を行うべきではない」という意見も21.2%あった(1-3-11 )。このうち、「社会的評価を行うべきではない」と回答した人にその理由を尋ねたところ、「ボランティア活動は、自分自身が充実感や満足感を得られればそれでよく、他人や社会からの評価を求めるものではないから」、「そもそも、ボランティア活動というのは、無償で行うものであり、対価や見返りを求めるものではないから」との回答が主なものであった。評価の面をとってもボランティアの本質にかかわる点から、意見が分かれていることが見受けられる。ボランティア活動を一層支援し、発展させるためにも、今後ともその多様な評価の在り方を検討していく必要がある。

1-3-11 ボランティア活動に対する社会的評価-社会的評価を行うべきでないとする人もいるボランティア活動-

また、国や地方公共団体がボランティア活動の振興を図ろうとする際にも、ボランティア活動の基本的理念とされる自発性や無償性、公共性等と十分調和を図りながら施策を進めることが大切であろう。


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