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1部   生涯学習社会の課題と展望-進む多様化と高度化-
第3章   これからの生涯学習
第3節   「生きる力」をはぐくむ
3   地域社会での活動の充実


青少年の人間形成を図るためには、学校において組織的・計画的に学習する一方、地域社会において大人や年齢の異なる友人と交流し、様々な生活体験や社会体験、自然体験を豊富に積み重ねることが大切である。地域社会におけるこれらの体験活動は、子どもたちが自らの興味・関心や自らの考えに基づいて自主的・自発的に活動に参加するという点に大きな意義を有している。

共同作業や共同生活を営むことができる社会性や他者の個性を尊重する態度、日々新たに生じる課題に立ち向かおうとする意欲や問題解決能力、精神力や体力、新しい物事を学ぼうとする意欲や興味・関心、文化活動や自然に親しむ心などは、学校教育や家庭教育を基礎としつつ、地域社会での様々な体験を通じて、より一層子どもたちに根づいてくるものである。しかし、現実には、地域の教育力が低下し、子どもたちの生活体験や自然体験が著しく不足していると指摘されている。

このような地域社会の状況を子どもたちの教育にとって望ましい環境とするためには、まず、大人一人一人が地域社会の一員であるとの自覚を持ち、心豊かで住みやすい地域を作るために、そこでの活動や行事に自主的に参加するなど、積極的にその役割を担っていくことが大切である。

また、平成8年7月19日の中央教育審議会の第一次答申において提言されているように、これからの地域社会における教育について、同じ目的や興味・関心に応じて、大人たちを結び付け、そうした活動の中で子どもたちを育てていくという、従来の学校・家庭・地縁的な地域社会とは違う「第4の領域」とも言うべきものを育成していくことも重要である。

さらに、国や地方公共団体は、地域において子どもたちが様々な体験活動に参加する場や機会を計画的に整備するとともに、活動に関する情報提供や相談の実施、子どもたちの指導者やボランティアの養成・確保、青少年団体活動の支援など、子どもたちの地域における活動の振興を行っていくことが重要である。

学校週5日制は、子どもたちの生活にゆとりを持たせ、学校外での活動を活性化する契機となるものと期待される。このような子どもたちの地域での活動を推進する上で、大きな役割を担うのは、市町村教育委員会である。これまでにも市町村教育委員会は、子どもたちに対する活動の場や機会の提供をはじめとして、情報提供や青少年団体の支援など、様々な施策の充実に取り組んでいるが、さらに、これらの施策の一層の充実を図るため、市町村長部局や地域団体、学校等との連携・協力を推進する体制を組織的に整備することが重要である。

また、子どもたちの身近にある公民館、図書館、博物館等の社会教育施設や文化・スポーツ施設については、自己の興味・関心に応じて主体的な体験学習ができる魅力的な場として、気軽に利用できるよう運営に配慮することが必要である。一方、子どもたちにとって最も身近な学校施設についても、週末等における子どもたちの活動の場として更に活用できるよう、開放を一層促進していくことが望まれる。

少年自然の家での農園活動風景


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