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1部   生涯学習社会の課題と展望-進む多様化と高度化-
第3章   これからの生涯学習
第2節   高度で体系的・継続的な学習機会を充実する
4   アクセスを容易にするために


高等教育機関の提供する学習機会については、高等教育機関自体の所在になお地域的な片寄りがあるため、学習機会へのアクセスに地域的な差異が見られる。これは、高等教育機関に限らず、高度で体系的・継続的な学習を行おうとする場合一般について、しばしば直面する問題である。

このような地域間格差に対応する手段の一つとして、既に第1節において記述したところであるが、放送大学の全国化の早急な実現が望まれる。さらに、社会人が企業等にいながら通信衛星を通じて大学の授業を受講する取組も一部で見られ、こうした取組の一層の推進が期待される。また、文部省においては、平成8年度から「衛星通信利用による公民館等の学習機能高度化推進事業」を実施しており、大学等における公開講座のプログラムの衛星通信を利用した公民館への提供について検討を行っている。

また、高等教育機関のような場を利用して高度で体系的・継続的な学習を行おうとする場合には、やはり、一定のまとまった時間の確保が必要であるとともに、経済的な裏付けも重要となる。文部省調査によれば、高等教育機関で学ぶ人々の多くが授業料等を負担と感じている状況があり(1-2-25 参照)、学習の継続やレベルアップをしない理由についても「仕事の事情で時間がとれない」、「資金的に余裕がない」が大学院・大学・専修学校では他の学習方法に比べ極めて高い比率を示している(1-2-13 参照)。さらに、現在の学習方法での学習継続やレベルアップの条件のために何が最も必要かという問いに対しても、「もっと少ない費用で受講できる」が大学院で19.5%、大学で26.7%、専修学校で26.9%で第1位を占め、「勤務先等からの経済的援助がある」ことも大学院では第3位の10.5%、大学でも6.1%となっている。この問いでは、時間の問題についても、例えば、大学院では「都合の良い日時に機会が提供される」が9.1%、「学習のために就業時間が配慮される」が7.7%、「学習のための有給休暇制度の整備」が7.1%となっており、他の学習方法に比し、高い数字となっている。これは、大学でも同じ傾向である(1-3-1 参照)。

なお、先に紹介した文部省のリフレッシュ教育に関する実態調査においても、技術者や研究者を正規学生として大学等へ派遣するに当たって望まれる制度として、「補助金・税制優遇」(39.9%)といった金銭面、「土・日の授業」(30.4%)、「修業年限を短く」(29.2%)、「修業年限を長く」(24.1%)といった時間面での配慮が上位に挙げられており、同様のことがうかがわれる(1-3-5 )。

1-3-5 技術者・研究者の国内の大学等への正規学生としての派遣に望まれる制度-企業から大学等へ派遣するための条件は財政的な支援と授業形態の弾力化-

経費の問題に関しては、奨学金制度の充実等、また、時間の問題に関しては、昼夜開講制や夜間大学院の設置などの一層の推進のほか、短期的な集中プログラムの実施といった学習者側がより参加しやすい学習機会提供の工夫が求められる。


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