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1部   生涯学習社会の課題と展望-進む多様化と高度化-
第3章   これからの生涯学習
第1節   多様化する学習ニーズにこたえる
2   学習に取り組むための環境づくり


平成8年4月の生涯学習審議会答申では、主として学習機会の提供の視点から提言がなされたが、これと同時に、学習機会の充実に当たっては、人々の自発的な学習活動を支援する観点からの取組が必要であり、情報提供・学習相談の充実が極めて重要となる。現在、情報提供については、第2章第2節で述べたとおり、広報誌の発行等を通じて、行政機関がこれを行っているほか、新聞や雑誌も大きな役割を担っている。様々な学習者に対して情報が届くよう、近年の情報技術の進展の成果も活用しながら、更に多様な媒体による情報提供の充実に努める必要がある。

この点に関し、同節でも紹介したように、都道府県の生涯学習情報提供システムの整備に努めているが、その利用状況を見ると、必ずしも十分な活用がなされているとは言えない。民間事業者に関するものを含めた内容の充実や更新体制の整備、情報入手を容易にするための端末機の整備や学習相談体制の充実、住民への周知など、総合的な取組が求められる。また、情報化の進展を踏まえながら、現在、文字情報が中心である情報提供システムに動画や音声等を盛り込むことも積極的に検討していく必要がある。

このほか、生涯学習審議会の答申でも言及されているが、学習活動の支援のため、有給休暇制度、奨学金制度等の充実が必要である。また、特に、職業に関する学習では、近年における技術革新の進展等の中で、企業が新しい事業展開等を図るに当たり、創造性など個人に依存する能力がより重要となってきており、学習を行う場の体制整備と併せ、個々の労働者によって主体的に行われる自己啓発に対する支援がより重視されるべきものと考えられる。そのため、教育訓練休暇制度や給付金制度等の一層の充実・活用が求められる。

なお、国民生活センターの「消費生活年報1995」によれば、平成6年度において、資格講座に関して2万520件、補習用教材に関して5,096件、教養娯楽教材に関して2,958件、外国語・会話教室について2,880件の相談や苦情が寄せられている。このうち、資格講座については、商品・役務相談件数全体のうちの8.8%を占め、第1位である。相談の内容としては、販売方法・契約・解約に関するもの、価格料金に関するものなどとなっている。また、これらの相談件数は、年々増加する傾向にある。外国語会話教室については、契約の適正化を図るため、業界団体により契約に関する自主的なルールが作られているが、人々が安心して学習に取り組める環境を作るためには、このようなルールの周知徹底を図るとともに、他の分野においても事業者間におけるこうした契約に関するルールづくり・周知徹底や的確な情報提供のための取組が期待される。


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