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1部   生涯学習社会の課題と展望-進む多様化と高度化-
第3章   これからの生涯学習

放送大学の授業番組収録風景

第2章で述べたとおり、生涯にわたって学習に取り組む人々は確実に増加している。また、既出の総理府の「生涯学習に関する世論調査」においては、学習に対する今後の意向を尋ねているが、学習をしてみたいと思うと回答した人の割合は、現在の学習実施率47.6%に対し、65.9%となっている。このことと、いったん体系的・継続的な形で始められた学習は、レベルアップを目指して続けられることを考えると、今後の学習者の数は、更に増えていくものと考えられる。

しかしながら、「人々が、生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価されるような社会」の実現は、単に学習者の増加だけで図れるものではない。また、それが学習を取り巻く現在の状況の中で自然と出来上がるものではなく、学習にかかわる様々な機関や団体の組織的な取組、あるいは学習のための休暇制度や奨学金制度の充実などの学習環境の整備といった様々な事柄が要請されていることは、だれもが認めるところであろう。

平成8年文部省調査の中で、学習継続のための条件を尋ねた設問に対しては、「もっと少ない費用で受講ができる」や「通いやすい所で機会が提供される」、あるいは「都合の良い日時に機会が提供される」を挙げる人が一般的に多かった。また、これに加え、大学院在籍者については、「勤務先等から経済的援助がある」や「学習で得た能力や資格等が評価される」、大学在籍者・公開講座受講者については、「大学・短大等がもっと開放される」ことを求める意見が強いなどの特徴が見られた。学習の継続のための条件だけをとっても、学習の類型によってきめ細かい対応が必要になることがうかがわれる(1-3-1 )。

ただ、学習は、本来自発的な意志に基づき行われるべきものである。したがって、「いつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができる」ようにするための取組においても、行政機関は、国民が主体的に学習に取り組むことができるための条件を整備し、その活動を側面から支援していくという視点を忘れてはならない。

1-3-1 現在の学習方法別・学習継続のために最も必要な条件

このことを考慮しつつ、第3章では幾つかの問題点を提起し、それへの対応策を示すこととしたい。具体的には、第1節で、多様化する学習ニーズへの対応を総論として掲げ、特にその中でも今後ますます重要性が高まると思われる高度で体系的・継続的な学習機会の充実を第2節で記述する。

また、生涯学習社会の実現のためには、まず、個人個人が変化の激しい社会を生きる力を備えていることが必要であるが、青少年期においてこのような力を身に付ける機会をより一層充実すべきとの認識に立ち、特に課題を提示するため、第3節を設ける。

さらに、学んだ成果をどう生かすかは、生涯学習社会の定義でもある学んだ成果の評価の問題と密接に関連するのみでなく、学習自体の振興ともつながった重要な課題であることから、別途第4節を設けることとしたい。


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