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2部   文教施策の動向と展開
第9章   新しい文化立国を目指して
第7節   文化財を後世に伝えるために
2   国宝・重要文化財等の保存と活用



(1) 指定

国は、絵画・彫刻等の美術工芸品及び建造物である有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定し、そのうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝であるものを国宝に指定している。

美術工芸品に関しては、平成7年6月には、ヴィーナス土偶として知られている縄文時代後期の「土偶」(長野県茅野市米沢棚畑遺跡出土)、数ある洛中洛外図のうちでも秀逸と言われる桃山時代の作品「紙本金地著色洛中洛外図」及び保存修理に15年を費やした「臼杵磨崖仏」の3件を国宝に指定した。また、重要文化財については、全体に各時代を代表する作品や資料を網羅することに努めた中で、特に、絵画では、渡来僧の関与した作品群と南蛮屏風を主体とし、彫刻では東北地方の主要作品を中心とするとともに、古文書は中世東北地方の歴史の諸様相を知り得る基本的な史料を把握するなどの方針をとり、合計41件を指定した。

建造物に関しては、日本の近代化に大きな役割を果たしてきた産業・交通・土木にかかわる構築物などについて保存を図るため、各都道府県において調査を進めており、平成6年12月には、新たに近代化遺産(建造物)として読書発電所施設(長野県)を重要文化財に指定した。また、明治以降の近代建築についても引き続き調査を行い、指定を進めており、同月には、岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館(盛岡市)、法務省旧本館(東京都千代田区)及び道後温泉本館(松山市)などを新たに重要文化財に指定した。

国宝「臼杵麿崖仏(大日如来及諸尊像)(大分県臼杵市)


(2) 管理、保存修理、防災等

国指定文化財の管理、保存修理等は、所有者が行うのが原則であるが、所有者による管理が適当でないなどの場合には、必要な管理、修理等のため、文化庁長官が地方公共団体を管理団体として指定する。

美術工芸品、建造物については、それぞれ修理を必要とする周期等に応じて、国庫補助により計画的に修理を実施するとともに、保存・防災のための施設・設備の設置等の事業を行っている。

なお、建造物、特に近代の建築物については、活用しながら保存することが重要であることから、文化財を活用する際の所有者の参考となる指針を策定するため、重要文化財の活用指針策定に関する検討を行っている。

重要文化財「道後温泉本館」(愛媛県松山市)


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