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2部   文教施策の動向と展開
第3章   初等中等教育のより一層の充実のために
第9節   魅力ある優れた教員の確保
3   教員の現職研修の充実


学校教育の成果は、その直接の担い手である教員の資質能力によるところが大きい。このため、教員自身の自己啓発の意欲と努力が不可欠であり、教員には絶えざる研修が求められている。また、公立学校の教員の任命権者である都道府県・指定都市教育委員会は、研修の実施が義務付けられており、初任者研修をはじめとする多様な現職研修の機会を提供している。また、国は、都道府県等が行う研修について助成するとともに、教職員等中央研修講座などを直接実施している。


(1) 初任者研修

平成7年度には、国公立の小学校、中学校、高等学校及び特殊教育諸学校の新任教員約1万7,000人を対象として初任者研修を実施している。

新任教員は、採用された日から1年間にわたって、授業等の教育活動に従事しながら、次のような計画的、実践的な研修を受けている。


(ア) 学校内における研修(週2日程度・年間60日以上)

指導教員が中心となり、他の教員の協力を得ながら、新任教員の特性に配慮した個別指導が行われる。ここでは、児童生徒に直接関係する教育指導、学級経営、児童生徒理解、生徒指導等に関する研修等、広く教員の職務全体にわたる研修が行われる。


(イ) 学校外における研修(週1日程度・年間30日以上)

教育センター等において講義、演習、実技指導が行われているほか、他の学校種や社会教育施設の参観、奉仕活動、企業体験、野外活動等、様々な体験研修が実施されている。なお、校外研修の一環として、夏休み等の長期休業期間中に4泊5日程度の宿泊研修が行われる。また、文部省では、地域や学校種の枠を超えた相互交流を図り、教員としての使命感を養うため、教育委員会が推薦する新任教員を対象に、洋上研修(10日間、6団・計2,400人)を行っている。


(2) 初任者研修以後の現職研修の充実

初任者研修以後も、すべての教員がその職能と経験に応じて、教職の全期間を通じ、適切な時期に必要な研修を受けられるよう、現職研修の体系的整備を図ることが求められている。

そうした観点に立って、各都道府県・指定都市では、校長、教頭、教務主任等の職能に応じた研修や教職経験5年、10年、20年等の教員を対象とする研修、教科や教育課題に関する研修などを実施している。文部省においても、これら都道府県等の実施する研修について補助している。それらの研修のうち、教職経験者研修については、社会の情報化の進展や学校へのコンピュータの整備状況等を踏まえて、平成7年度から、補助を拡充しコンピュータ基礎研修を実施している。

また、文部省においては、校長・教頭、中堅教員を対象とした教職員等中央研修講座(平成6年度対象者数1,760人)や、教員海外派遣事業(平成6年度対象者数3,175人)を直接実施している。

さらに、都道府県等においては、教員の視野を広めるとともに、その専門性を高めることを目的とする長期派遣研修を実施しており、7,500人の現職教員が大学、研究所等へ派遣されている。文部省においても、平成7年6月から「教員の長期派遣研修に関する調査研究」を実施し、その充実方策等について調査研究を行っている。

生き生きした教員を育てる初任者研修(平成7年度洋上研修)


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