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2部   文教施策の動向と展開
第3章   初等中等教育のより一層の充実のために
第9節   魅力ある優れた教員の確保
2   教員養成・免許制度と採用



(1) 教員養成・免許制度の改善

我が国の教員養成は、いわゆる開放制の原則のもとに、一般大学と教員養成大学とがそれぞれの特色を発揮しつつ行われている。

平成6年3月に大学等を卒業し、免許状を取得した者は、約12万8千人(取得者実数)であり、このうち国立の教員養成大学で取得した者の率は12.8%である。また、免許状取得者のうち教員として就職した者の率は17.3%であったが、国立の教員養成大学の卒業者に限れば、26.2%である。

近年の児童生徒の状況や、国際化・情報化等社会の進展に対応するためには、教員の養成段階においても専門性及び実践的指導力の一層の向上を図る必要がある。このため、昭和63年に教育職員免許法の大幅な改正を行った。その主な内容は、大学院修士課程修了レベルの免許状を専修免許状としてすべての校種にわたって位置付けたこと、「教育の方法及び技術に関する科目」、「生徒指導及び教育相談に関する科目」等を新たに必修科目とするなど免許基準の引上げを行ったこと、社会人を学校教育の現場へ活用することを可能とする特別免許状、免許状を有しない非常勤講師(いわゆる特別非常勤講師)の制度を創設したこと等である。

この法改正を受けて大学においては、平成2年度から、上に述べた科目を開設しているが、いじめや登校拒否等が大きな問題となっている今日、これらの科目の具体的内容や指導方法については、小・中・高校での教職経験のある教員の活用や、演習、実習を内容とする科目の開設等により、今後、一層の改善を図ることが求められている。

また、優れた知識・技術を持つ社会人を教育界に迎え入れるために設けられた特別非常勤講師制度は、主として高等学校で看護、外国語会話、体育実技等の分野を中心に活用され、平成6年度には、全国で延べ2,302人が教壇に立っている(2-3-42-3-5 )。文部省では、中学校における特別非常勤講師の積極的な活用を図るため、6年度から、公立中学校への特別非常勤講師の配置に対する国庫補助を行っている。

一方、教員が所持する免許状の教科以外の教科を担任するいわゆる免許外教科担任については、その解消のため、これまでの教職員定数の改善計画においても配慮するとともに、都道府県教育委員会に対して教員の適正な人事配置を指導している。さらに、平成6年度からは、小規模な公立中学校への非常勤講師の配置に対する国庫補助を行っている。これらの結果、6年度の免許外教科担任の許可件数は、前年度に比して約2割減の30,651件となっている。

2-3-4 特別非常勤講師の採用許可件数の推移

2-3-5 特別非常勤講師による具体的な教授内容の例(平成6年度)


(2) 教科書検定の実施と検定結果の公開

教員の資質能力の改善のためには、採用の段階で教員としてふさわしい資質能力を備えた人材を確保することも重要な課題である。

教員採用選考試験の受験者数は、近年、減少傾向にあるが、各都道府県・指定都市教育委員会においては、教員としてふさわしい人材を確保するために、

1) 選考方法の多様化(個人・集団の面接、実技試験、作文・論文試験の実施、社会的奉仕活動、クラブ活動の経験の評価等)、
2) 採用スケジュールの早期化、
3) 大学における説明会の開催やパンフレット作成等の広報活動、
4) 受験年齢の制限の緩和など

、様々な改善・工夫が図られてきている。

文部省においても平成6年3月から「教員採用等に関する調査研究」を実施し、教員として優秀な人材を確保する観点から、教員採用選考方法の改善、受験者確保の方策等について調査研究を行っている。


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