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1部   新しい大学像を求めて-進む高等教育の改革-
第3章   高等教育の財政はどうなっているのか
第1節   経費がだれがどのように負担しているのか
2   国はどのような財政措置を行っているか


我が国が引き続き社会の活力を維持し、国民生活の向上を図っていく上で、高等教育の役割はますます重要となってきている。国は、高等教育が果たす役割の重要性を考慮し、国公私立を問わず大学等への財政支援の充実等に努めてきている。


(1) 国立大学等の運営

国立大学等の運営については、昭和39年に、国立学校特別会計が設けられた。これは国立大学等の充実に資するとともに、その経理を明確にするため、一般会計と区分して経理する特別の会計区分である。平成7年度国立学校特別会計予算について見ると、総額は2兆5,132億円である。その財源としては、一般会計からこの特別会計に対する繰入金が最も多く1兆5,576億円(全体の62%)であり、ほかに、附属病院収入4,510億円(17.8%)、授業料等学生納付金収入2,905億円(11.5%)等となっている。

一般会計から特別会計への繰入率は特別会計創設時には82.1%、ピーク時は昭和46年度の83.5%であったが、国における厳しい財政事情から、その後漸減し、一時は60%を割ったこともあったが、この数年は60%台の前半で推移している。一方、自己収入の占める割合は漸増し、特に授業料収入と並んで奨学寄附金の受入れ、民間等との共同研究、受託研究などによる外部資金収入が増加の傾向を示している。これは、奨学寄附金の受入れ、民間等との共同研究制度、受託研究制度など、大学等と社会の研究協力の仕組みにより、各大学等がその主体性の下に社会の諸要請に積極的に対応してきていることを表している(1-3-1 )。

1-3-1 平成7年度国立学校特別会計予算構成


(2) 公私立大学等への助成

私立大学等に対しては、私立学校振興助成法の趣旨に沿って、私立大学等の教育研究条件の維持向上、学生の修学上の経済的負担の軽減等を図るため、経常費補助を中心とした助成事業、日本私学振興財団が行う施設・設備の整備に必要な資金に対する長期・低利の融資事業などが行われている。

私立大学等の経常的経費に対する補助は、昭和45年度に開始され、その後57年度までは補助金額が順調に増加し、また、私立大学等の経常的経費に占める補助金額の割合は、55年度には29.5%にまで増加した。これに対し、57年度以降は、臨時行政調査会答申の指摘や厳しい国の財政事情等による補助金総額の抑制基調の下で、教育研究条件の整備状況に応じた傾斜配分の強化や、社会的要請の強い教育研究プロジェクトに着目した特別補助の拡充を図ってきている。しかしながら、一方で、学生数や教員数が大幅に伸びており、平成5年度の補助割合は12.4%となっている。

私立大学等の施設・設備の整備については、大型の教育研究装置に対する補助(平成7年度予算額92億5,000万円)や研究設備に対する補助(同27億5,336万円)などの助成事業を行うとともに、日本私学振興財団において長期・低利の融資事業が実施されている。また、私立専修学校については、私立専修学校(専門課程)を設置する学校法人に対し、コンピュータ等の大型教育装置の設備費の補助を行っている。

公立大学等については、設置者である各地方公共団体による予算支出が最も大きな財源となっている。このため、国においては、医科・歯科大学、看護系大学・短大に対する経常費補助や教育設備等に対する補助を実施している(平成7年度予算50億円)。また、地方交付税措置の充実も図られている。


(3) 研究者や学生に対する財政支援

各大学等に対する機関補助等のほかに、国公私立を問わずすべての大学等の研究者や学生個人を対象とする国の財政支援措置として、大学等の研究者の学術研究を推進するための科学研究費補助金による助成(平成7年度予算924億円)、学生に対する日本育英会を通じた育英奨学金の貸与(平成7年度政府貸付金額813億円、財政投融資金425億円)、優秀な若手研究者に研究奨励金を支給するとともに研究費を交付する日本学術振興会特別研究員事業(平成7年度予算64億円)などを行っている。


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