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1部   新しい大学像を求めて-進む高等教育の改革-
第2章   大学が変わり始めた
第4節   短期高等教育の改革
3   専門学校の改革



(1) 専門学校の現状と課題

専修学校は、社会の変化に対応した実践的な職業教育・専門技術教育を行う教育機関として、昭和51年に制度が発足して以来、着実に発展してきた。特に高等学校卒業程度を入学資格とする専修学校専門課程いわゆる専門学校は、平成7年5月現在、学校数2,902校、生徒数66万5千人に達し、量的にも我が国の高等教育の重要な一翼を担うとともに、高等教育の多様化・個性化を図る上でも重要な役割を果たしている。

しかしながら、専門学校を取り巻く環境は、急速な産業構造の変化や技術革新の進展、18歳人口の急減など、大きく変化してきている。このような中で、専門学校は、その自由で弾力的な制度の特色を生かし、今後ますます高度化・複雑化する社会のニーズに的確に対応して、教育内容の一層の個性化・高度化を進めるとともに、社会人・職業人を対象とする教育機能を充実することなどにより、更に個性的で魅力ある学校づくりを進めていくことが求められている。

文部省では、専門学校の振興を図るため、種々の施策を行ってきているが、平成6年3月の「専修学校教育の充実・振興に関する調査研究協力者会議」の報告を受けて、6年6月には、制度発足以来初めての大幅な専修学校設置基準の改正を行うとともに、一定の要件を満たす専門学校の修了者に対して専門士の称号を付与する制度を創設した。


(2) 教育内容の個性化・高度化の推進

専門学校は、多様な社会の要請と国民の教育ニーズにこたえて、工業、農業、医療、衛生、教育・社会福祉、商業実務、服飾・家政、文化・教養の各分野にわたり、極めて多彩で個性的な学科を設置している。また、社会の変化に即応した学科の改編やカリキュラムの改善を進めてきている。また、昭和54年度には学科数にして約6割だった修業年限2年以上の課程が、平成6年度には約8割になり、高度な職業資格の取得等を目指して教育内容の充実が図られるなど、教育内容の高度化が進められている。

先の専修学校設置基準の改正では、専門学校が多様な教育ニーズに一層適切に対応できるよう、

1) 授業時数のおおむね10分の8程度を専門教育科目等の授業に充てるとの規定を廃止し、豊かな人間性の涵養に配慮すること、
2) 他の専門学校や大学・短期大学等における授業科目の履修を自校における選択科目の履修とみなすことができる措置の導入、
3) 教員資格の要件として特定の分野について特に優れた知識・技術等を有する者を追加する

等の制度改正を行った。

これらの改正を受けて、各専門学校では、大学等の他の高等教育機関との連携・協力により教育内容を充実・多様化していくことなどを含め、教育内容の一層の個性化・高度化を推進していくことが期待される。


(3) 生涯学習機能の充実

専門学校は、専門的な技術教育等を行う教育機関として、社会人・職業人に対するリフレッシュ教育をはじめとしたリカレント教育を推進していく上で、大きな役割を果たすことが期待されている。

先の専修学校設置基準の改正では、専門学校への社会人の受入れを推進するため、昼夜開講制や科目等履修生制度を導入し、学習機会の多様化を図ることとした。また、社会人・職業人の受入れを進めるためには、企業や職業人のニーズに基づくカリキュラム開発が不可欠であり、文部省では、平成7年度から、そのための調査研究事業を開始した。


(4) 学習成果の適切な評価

従来専門学校を卒業しても称号は付与されなかったが、専門学校における学習成果を適切に評価し、その修了者の社会的評価の向上と生涯学習の振興に役立つことを目的として、平成7年1月以降、文部大臣が認めた一定の要件を満たす専門学校の修了者に対し、専門士の称号が付与されることとなった。専門士の称号を付与できる専門学校の要件は、

1) 修業年限が2年以上であること、
2) 課程の修了に必要な総授業時数が1,700時間以上であること、
3) 試験等により成績評価を行いその評価に基づいて課程修了の認定を行っていること

となっている。6年度には、全国で約23万人の専門士が誕生している。

また、専門学校における学習の成果については、大学設置基準等の改正により、平成4年度から大学等における単位として認定し得ることとなっており、現在、この制度を活用して専門学校での多様な学修を単位として認定する大学等の例が見られるようになり、今後更にその措置が拡大していくことが期待される。

さらに、専門学校卒業生の企業等における処遇や各種の国家資格の受験の際の取扱いについては、短期大学等卒業に相当する取扱いを受ける例が増えているが、今後一層の改善が期待される。

1-2-41 専門学校の改革とその支援


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