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1部   新しい大学像を求めて-進む高等教育の改革-
第2章   大学が変わり始めた
第4節   短期高等教育の改革
2   高等専門学校の改革


高等専門学校は、中学校卒業後の早い段階から、理論的な基礎の上に5年間一貫した実践的な教育を実施することを特徴とする高等教育機関である。昭和37年度に創設されて以来、実験実習を重視する充実したカリキュラムの下で少人数教育を実施し、その教育成果は産業界から高く評価されてきた。

制度創設後数年間は、国立を中心に工業高等専門学校の設置が急速に行われた。その後、社会・経済の要請を踏まえ、商船高等専門学校、電波工業高等専門学校が新たに設置されたほか、技術革新の進展や産業構造の変化に対応して、順次、学科の新設や改組を進めてきており、平成7年5月現在、高等専門学校の学校数は62、在学者数は約56,000人となっている。

また、昭和51年には、主に高等専門学校の卒業生を受け入れるための技術科学大学が、長岡、豊橋にそれぞれ設置され、高等専門学校卒業生の進学の道を大きく広げることになった。

さらに、その後の科学技術の高度化、生涯学習社会への移行等、社会の変化に対応するため、平成3年の大学審議会答申において、

1) 分野を拡大し、工業・商船以外の学科を設置することができるようにすること、
2) 専攻科制度の創設、
3) 卒業生に対する準学士の称号の付与、
4) 高等専門学校設置基準の大綱化・弾力化

などが提言された。

これを受けて平成3年度には必要な制度改正を行い、その後この答申の趣旨に沿った改革が進行している。

メカトロニクス演習(沼津工業高等専門学校)


(1) 分野の拡大

学校教育法の改正により、工業・商船以外の学科も設置できることになったことを受けて、国立の高等専門学校において、平成7年度までに3つの新しい分野の学科を設置した(1-2-4 )。


(2) 専攻科の設置

科学技術の高度化等に対応し、高等専門学校卒業者に対して、更に高度の教育機会を提供するため、高等専門学校に専攻科を設置できることになったことを受けて、平成4年度から7年度までに、12の国立高等専門学校に専攻科を設置した(1-2-5 )。

高等専門学校の専攻科が学位授与機構の認定を受けることにより、その専攻科の修了者は、一定の要件を満たせば、同機構から学士の学位を授与されることとなっており、上記の専攻科はすべてこの認定を受けている。


(3) 高等専門学校設置基準の大綱化、弾力化

技術の進歩等、社会の変化に的確に対応し、それぞれの高等専門学校において特色ある個性的な教育を行うことを促進するため、高等専門学校設置基準を改正した。この改正では、学科の種類に関する具体的例示や基本的な授業科目名の明示等を廃止するなど、大綱化・弾力化を図るとともに、大学等と同様に自己点検・評価に係る規定を設けた。

これを受けて、平成6年度までには、ほぼすべての高等専門学校がカリキュラムの見直しを行い、履修すべき単位数の削減などを実施しており、併せて自己点検・評価システムを導入し、絶えず教育研究条件の改善に取り組むなど、高等専門学校教育の改革に積極的に取り組んでいる。


(4) 社会に開かれた高等専門学校を目指して

実践的な技術者を養成する高等教育機関である高等専門学校には、産業構造の変化や技術革新の進展、生涯学習社会への移行に対応し、より一層社会に開かれたものとしていくことが求められている。

まず、産業構造の変化等に対応する観点から、カリキュラムの見直しや学科の新設、改組を行うことにより、産業界からの人材養成の求めにこたえていくことが必要である。

生涯学習の観点からは、専攻科の整備を進めるとともに、専攻科修了後の大学院への進学、学科卒業後の大学への編入学、あるいは高等学校からの編入学生の受入れなど、他の教育機関との連携を今後とも積極的に進めていく必要がある。

また高等専門学校が蓄積している専門知識・技術を社会に還元するとともに、技術革新に対応し、高等専門学校の教育研究の向上にも役立てる観点から、産業界との共同研究や受託研究、技術指導なども一層積極的に推進する必要がある。

さらに、公開講座の開催や科目等履修生の受入れ等を通じて、地域に密着した高等教育機関として、社会人のリフレッシュ教育や生涯学習への要求に今後も積極的にこたえていくことが求められている。

1-2-4 国立高等専門学校に設置された新しい分野の学科

1-2-5 国立高等専門学校に設置された専攻科


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