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1部   新しい大学像を求めて-進む高等教育の改革-
第2章   大学が変わり始めた
第4節   短期高等教育の改革
1   短期大学の新しい役割と改革



(1) 短期大学の現状

短期大学は、修業年限を2年又は3年とし、「深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な能力を育成すること」を主な目的とする高等教育機関である。

短期大学が暫定的な制度として発足した昭和25年には、学校数で公立17校、私立132校の計149校であったが、その後増加を続け、制度が恒久化された昭和39年には、国立29校、公立40校、私立270校の計339校となり、平成7年には596校を数えるに至っている(1-2-30 )。

本科学生数で見ても、昭和25年1万4,000人、40年14万5,000人、50年34万9,000人と拡大し、平成7年では48万9,000人となっている(1-2-31 )。

この間の女子の進学率を見ると、昭和30年度の短期大学への進学率が3%、40年度に7%であったものが、平成7年度には25%となっている。

現在、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校を含めた高等教育機関に占める短期大学の割合は、学校数で14%、在学生数で13%と、大きな教育セクターとなっている。短期大学は、その規模、分野などが極めて多様であるが、設置者別では私立が84%を占めること、女子学生が91%を占めていることが特徴である。

このように、短期大学は、制度創設以来、我が国における高等教育の一翼を担い、その著しい発展に大いに貢献してきており、特に女子の高等教育の場として大きな役割を果たしている。


(2) 改革への動き

科学技術の高度化、国際化・情報化の進展、生涯学習社会への移行などの社会の変化や女子学生の専門職業指向の高まりなど、短期大学をめぐる状況の変化を踏まえ、大学審議会の答申を受けて、卒業生が準学士と称することができるようにするとともに、短期大学設置基準の大綱化・弾力化等の制度改正が行われた。これを受けて、各短期大学で改革が進められている。

改革を進めるに当たり自己点検・評価を実施している短期大学は、急速に増加しており、平成6年度現在68%に当たる392短期大学で自己点検・評価に係る学内規程が整備されている(1-2-32 )。また、カリキュラム改革については、6年度現在375短期大学で実施されており、実施予定を含めると全短期大学の約8割の454短期大学になる。(1-2-33 )また、シラバスについても、多くの短期大学で作成が進んでいる。

具体的なカリキュラム改革の事例としては、例えば、異なる短期大学間で単位互換を実施している例や、従来の一般教育科目を廃止して新たに学生のニーズに対応した基礎教育科目を開設している例、また、併設の大学と教養科目を共通にし、短期大学の学生は大学の授業も受けることができるようにしている例などが挙げられる。


(3) 短期大学に求められる新たな機能

短期大学が今後一層、社会において重要な役割を果たしていくためには、教育研究内容の不断の見直し・改善とともに、学生や社会のニーズを踏まえつつ、その特色を生かして個性化を図っていくことが必要である。例えば、学生の専門職業指向に対応して、専門職業教育の充実・強化を図ることが挙げられる。社会はますます高度化・複雑化し、産業社会からもより高度な知識・技術を身に付けた人材の育成が要請されるようになっており、こうした社会のニーズに対応していくことが、各短期大学が個性化を図る上での一つの方向である。

また、短期大学卒業者の進学希望に対応するために、専攻科の設置や大学への編入学制度が積極的に活用されている。専攻科は、平成7年度現在で170校の短期大学に設置されており、学位授与機構の設置以降、その卒業生に学士の学位が授与されるため、同機構の認定を受けた専攻科が急増している。

さらに、本格的な生涯学習社会の到来に対応し、従来の伝統的な年齢層の学生のみでなく、社会人や主婦あるいは高齢者など新しい学生層の多様な学習ニーズに積極的に対応した教育を展開することが期待される。

また、公開講座や共同研究などを通じて短期大学の持つ知識や情報を積極的に公開し、地域社会との連携を深め、社会に開かれた短期大学を目指すことも重要である。

短期大学には多種多様なものがあるが、その特色として、比較的小規模なものや、地域に密着したものが多いことが挙げられる。こうした特色を生かして、地域社会のニーズを的確に把握し、これに柔軟に対応しつつ改革を進めていくことが、これからの短期大学に求められている。

1-2-30 短期大学学校数の推移

1-2-31 短期大学(本科)学生数の推移

1-2-32 各短期大学における自己点検・評価の実施状況(平成6年度現在)

1-2-33 各短期大学におけるカリキュラム改革の実施状況(平成6年度現在)

パソコンを使っての栄養計算(光塩学園女子短期大学)


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