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2編 文教施策の動向と展開
第9章 国際化の進展と教育・文化・スポーツ
第3節 教育・文化・スポーツにおける国際交流・協力
6 発展途上国に対する協力


近年,発展途上国から我が国に対しては,施設・設備などのハ-ド面の援助とともに,特に国づくりの根幹をなす人づくりに対する協力要請が増加している。その自立的発展を支えるソフト面での協力が重要であり,大学・高等専門学校等の貴重な人的・知的資源の果たす役割に対して多様な期待と要請が寄せられている。

文部省は,従来から,発展途上国の人づくりに対する協力のため,国費留学生(文部省奨学金留学生)受入れ事業,私費留学生支援事業等を始め,日本学術振興会(JSPS)のアセアン諸国を対象とする拠点大学方式による学術交流事業 (第2編第6章第8節参照),ユネスコ事業への参加・協力 (第2編第9章第3節5参照) などを実施している。

このほか,外務省・国際協力事業団(JICA)が実施している発展途上国の国づくりの主体となる人材の養成を目的とする技術協力事業及び無償資金協力事業等に対しても,医学・工学・農学・教育等の分野で,各国立大学等の協力を得て,大学教官等を専門家あるいは調査団員として派遣する(平成3年度518人)とともに,外国人受託研修貝制度に基づき,国立大学等において外国人研修員を受け入れる(平成3年度351人)等の協力を積極的に行っている。例えば,マレーシアのバイオテクノロジーを基礎とする農業及び食品産業の発展を目的とする「マレーシア農科大学バイオテクノロジー学科拡充計画」プロジェクトにおいては,平成2年6月から5年間の予定で,岡山大学を世話大学に,中国四国地区の国立大学で協力機構を構成し,長期専門家の派遣やカウンターパート研修貝の受入れなどの協力を組織的に行っており,当該国の人材養成に大きな成果を上げている。また,鳥取大学が実施している集団研修コース「乾燥地水資源の開発と利用」においては,平成元年から研修員を受け入れ,乾燥地での水資源の有効利用の分野で発展途上国の人づくりに寄与している (表2-9-9)

文部省では,組織的な協力体制を整えた大学等と連携を図りながら,発展途上国からの増大する協力要請に積極的に対応し,協力を推進することとしている。

このように,発展途上国への様々な面での援助,協力などを効果的・効率的に実施するとともに,海外における国際機関等で指導的役割を果たす人材養成を図ることが重要である。このため,大学院において開発途上国の発展に資する高度の専門職業人の養成・再教育と研究を目的とする国際開発関係の研究科を,埼玉大学,東京大学,横浜国立大学,名古屋大学,神戸大学及び筑波大学に設置するとともに,(財)国際開発高等教育機構(FASID)が実施する大学院レベルの学生を対象とした共同講座を援助している。

2-9-9  平成3年度国立大学の設定する集団研修コース


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