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2編 文教施策の動向と展開
第9章 国際化の進展と教育・文化・スポーツ
第3節 教育・文化・スポーツにおける国際交流・協力
2 教育の国際交流・協力



(1) 教員等の交流

小・中・高等学校等教貝の現職研修の一環として,教員の国際的視野を広め,教員としての自覚を高めるために,毎年約5,000人の教員を海外に派遣している。また,諸外国との間の相互理解の増進と相手国理解教育の推進に資するため,中等教育段階の教員をオーストラリア,ニュージーランド等に派遣するとともに,相手国側からも交換教貝を受け入れている。

さらに,国際交流基金の「中学・高校教貝招へい計画」(平成3年度250人)や国際協力事業団(JICA)の「21世紀のための友情計画」(同年度教貝参加者297人)により,外国の教員が我が国に招待されており,文部省及び都道府県教育委員会の協力の下に,我が国の教員と合宿セミナーや学校訪問を通じての意見交換等の交流を行っている。

大学教員等については,大学教育の充実,教授・研究能力の向上及び国際交流を通じた学術研究の推進の観点から,文部省の在外研究員制度,外国人教師・講師制度や日本学術振興会の事業等を通じて,平成2年度において7,376人の教員・研究者を海外に派遣し,3,763人の教員・研究者を海外から受け入れている(2-9-4 ,図2-9-1 )。また,特に,日米間の研究者等の交流計画としていわゆるフルブライト計画がある。これは,昭和26年以来,アメリカ側の経費負担の下で実施されてきたが,昭和54年からは日米教育委員会を新たに設置するとともに,日米両国でその経費を負担することになっている。昭和27年以来,本計画により日米両国合わせて約6,900人の研究者・大学院学生等の交流が行われている(平成3年度大学院学生・研究者等合計173名)。

さらに,「国連婦人の10年」以降,各地域において女性の国際交流が活発になってきており,地方公共団体が行う「女性国際交流フェスティバル」や婦人団体の国際交流事業に対して助成しているほか,国立婦人教育会館では,「国際交流フォーラム」やアジア太平洋地域の婦人行政担当官等を対象とする「海外婦人教育情報専門家情報処理研修」などの各種の事業を行っている。

これらのほか,諸外国の教育・学術・文化の分野で優れた業績を持ち,かつ指導的な地位にある者を我が国に招待し,我が国の関係者との意見交換,講演等を行う事業や,我が国の社会教育の指導者を海外に派遣して各国の社会教育関係者等と意見交換を行う事業等を実施している。また,平成4年度には,アジア,南太平洋地域における成人教育の関係者が集い,アジアにおける識字問題・環境問題などをテーマに意見を交換するなどの事業を行う予定である。

2-9-4  文部省関係事業による教員・研究者の派遣・受入れ

2-9-1  文部省関係事業による教員・研究者の派遣と受入れ(平成2年度)


(2) 青少年交流

次代を担う青少年の国際交流を推進することは,諸国民間の国際理解を増進する重要な方策の一つであり,従来から様々な方法により,青少年の国際交流が実施されている。


1) 青少年の国際交流活動

世界各国の青年を日本に招へいする外務省の「青年日本研修」や総務庁の「世界青年の船」等,国際協力事業団(JICA)の「21世紀のための友情計画」のほか,全国各地では,各都道府県・市町村や社会教育関係団体,民間団体が積極的に青少年の国際交流を実施している。

文部省では,(社)中央青少年団体連絡協議会,@!)世界青少年交流協会,(財)ボーイスカウト日本連盟,(社)日本青年奉仕協会等が実施する青少年の国際交流事業に対して助成しており,これらの国際交流事業により,合計3,148人を派遣し,361人を受け入れている(平成3年度)。

また,国立オリンピック記念青少年総合センターを中核とした国立青少年教育施設においても「アジア地域青少年(教育)施設指導者研修」や「青年国際交流のつどい」など,種々の国際交流事業を実施している。


2) 海外への修学旅行等

平成2年度において海外への修学旅行を行った高等学校は,延べ231校(国立1校,公立46校,私立184校)であり,参加生徒は延べ6万1,949人となっている。なお,主な行き先は韓国130校,アメリカ56校,台湾21校の順となっている。海外への修学旅行は,外国人との交流や,外国の文物に接する機会を得,国際理解を深めるなど意義あるものであるが,我が国とは交通事情,通信連絡体制,医療体制等の異なる地への旅行であることから,安全確保等に万全を期する必要がある。昭和63年3月,中国上海市郊外で起こった列車事故において,修学旅行中の生徒等が多数死傷し,国民の間に深い悲しみをもたらしたことは,今なお記憶に新しい。文部省としては,海外修学旅行の安全確保を図るため,昭和63年3月及び平成元年2月に通知を発し,外務省を通じ,必要な情報を入手したり,事前相談を行うなどして,十分な配慮をするようにすること等の指導を行っている。


3) 高校生の派遣・受入れ事業等

高校生交流に実績を有する公益法人等(財)エイ・エフ・エス日本協会,YFU日本協会等)の実施している事業について高等学校への周知を行うとともに,一部事業に対して補助し,その推進を図っている。また,アメリカ一ドイツ両国政府の高校生招致事業に協力して我が国の高校生を派遣する―方,アセアン諸国の日本語を専攻する高校生を受け入れる事業を実施しており,平成元年度からは,我が国の都市と姉妹提携関係にあるアジア・太平洋諸国から日本語専攻高校生を受け入れている。

これらの事業による派遣・受入れ人数は年々増加する傾向にあり,平成3年度には,日本人高校生の派遣が2,367人,外国人高校生の受入れが1,287人となっている (表2-9-5) 。なお,外国の高等学校と姉妹提携を実施している高校は660校であり(平成3年10月),その主な提携先はアメリカが最も多く,次いで,オーストラリア,韓国,カナダ,中国の順となっている (表2-9-6)

2-9-5  高校生交流実績

2-9-6  高等学校における姉妹校提携状況


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