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2編 文教施策の動向と展開
第8章 文化の振興
第6節 伝統文化の継承と保存
3 史跡等の整備



(1) 指定

文化財保護法上,貝塚・古墳・城跡等の遺跡,庭園・峡谷・海浜等の名勝地及び動物・植物・地質鉱物を総称して記念物という。国は,記念物のうち重要なものをそれぞれ史跡,名勝又は天然記念物に指定し,そのうち特に重要なものを特別史跡,特別名勝又は特別天然記念物に指定し,その保護を図っている。

現在,史跡は新発見の遺跡,中世の城郭,産業・交通関係の遺跡を中心に,名勝は庭園を中心に,天然記念物は動植物の全国実態調査により保存すべきであるとされたものなどを中心に指定を進めている。

平成3年度においては,新たに,豊富な副装品が大量に発見された古墳時代後期の円墳である藤ノ木古墳(奈良県)など4件を史跡に,江戸時代末期に作られた南国趣味豊かな城郭内庭園である石田城五島氏庭園(長崎県)を名勝に,―乗谷朝倉氏庭園を特別名勝に指定した。


(2) 史跡等の保存

史跡等の保護と開発行為等の間に調整が必要になる場合も多いが,最終的に調整がつかない場合には,国庫補助により対象の土地等を公有化することによって史跡等の保護を図るとともに,現状変更等を規制されたことによる所有者等の経済的損失を補填している。

特別天然記念物であるカモシカ及びツルによる食害については,国庫補助により,保護柵の設置による防止対策や各種の調査等を実施している。また,カモシカについては,全国12地域に保護地域の設定を行っている。


(3) 史跡等の整備・公開

国は,史跡等を将来にわたって保存するとともに広く活用を図るため,国庫補助によりその整備を行っている。これまでの整備は,史跡等の現状保存を重視して行われてきたが,平成元年度から「ふるさと歴史の広場」(史跡等活用特別事業)が実施されているほか平成4年度からは,かつて我が国の政治・経済・社会・文化の中心として機能していた国分寺・国府等の史跡等を地域の中核史跡として整備活用する「地域中核史跡等整備特別事業」等,新たな観点からの活用整備を進めている。

また,平城宮跡及び飛鳥・藤原地域については,古代に都が置かれ,貴重な遺跡が数多く残されているため,これらを史跡,特別史跡に指定するとともに,そのうち主要なものについては,国が直接,指定地の買上げ,発掘調査及び整備を行っている。


(4) 埋蔵文化財の保護

貝塚,古墳,住居跡等土地に埋蔵された文化財(埋蔵文化財)を包蔵する土地(埋蔵文化財包蔵地)は,全国に約30万か所程度所在するものと考えられている。埋蔵文化財は,その性質上,一度破壊されると元に戻らないため,文化財保護法では,埋蔵文化財包蔵地で土木工事等を行う場合や新たな遺跡を発見した場合には,文化庁長官への届出等を要することとし,埋蔵文化財の保護を図っている。

近年,開発事業等に伴う埋蔵文化財の発掘件数が急増しているが,国は,埋蔵文化財の保護と開発事業等との調整の円滑化・迅速化を図るため,「全国遺跡分布地図」の作成や「遺跡発掘事前総合調査」(遺跡カルテ)を行うとともに,埋蔵文化財の調査体制の整備について地方公共団体に対して指導している。また,従来から行っている公立埋蔵文化財調査センター建設に対する補助に加え,平成4年度から新たに出土文化財管理センター建設に対する国庫補助を行い,出土文化財の管理・保管を図ることとしている。


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