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2編 文教施策の動向と展開
第8章 文化の振興
第3節 芸術創造活動の振興
2 芸術創造活動の奨励



(1) 民間芸術活動への支援

優れた芸術は,もとより,芸術家及び芸術団体の自由で創造的な活動によって振興されるものであるが,行政においても,その自主性を尊重しつつ,活動の場の整備,顕彰,若手芸術家の育成研修等の条件整備を行っていくことが重要である。とりわけ,舞台芸術にあっては収入源が,主として入場料等の事業収入となっているが,商業演劇の―部や特に高名な音楽家の演奏会等を除き,必要とする経費のすべてを確保することは困難な場合が多く,経済的基盤の充実が強く求められており,民間資金の導入と併せて公費による援助が必要である。

このため,文化庁では「民間芸術等振興費補助金」や「芸術活動特別推進事業」など各種の芸術創造活動支援のための施策を講じている。

また,平成2年度からは,国と民間がそれぞれ出資して創設された「芸術文化振興基金」による助成が開始され,多様な芸術文化活動に対する支援が可能となった。


1) 民間芸術等活動費補助

我が国芸術文化水準の維持向上に中心的役割を果たしている民間芸術関係団体のオーケストラ,オペラ,バレエ等の定期,定例公演等基幹的事業,芸術関係資料の整備事業等を助成してその振興を図っている。

平成3年度においては,CAf)東京フィルハーモニー交響楽団,(財)二期会オペラ振興会,新劇団協議会,@)日本演奏連盟など58団体に助成した。


2) 芸術活動特別推進事業

我が国舞台芸術に大きな刺激を与え,その水準の格段の向上に資する舞台芸術活動,例えば,海外フェスティバル等への参加公演や大規模な国内公演などを昭和63年度以来,企業等民間の積極的な協力を得て実施している。平成3年度においては,海外フェスティバル等への参加公演への支援件数を増やすとともに,国内公演の対象分野に現代演劇を追加するなどの特段の充実を図っている (表2-8-1)

2-8-1  「平成3年度」芸術活動特別推進事業


3) 優れた舞台芸術等に対する奨励

広く舞台芸術の創作活動を促進するため,音楽,舞踊及び演劇の分野の創造性に富む優れた舞台芸術の再演を奨励する「優秀舞台芸術公演奨励事業」,舞台芸術の分野における日米両国間の交流を通じた公演水準の向上と相互理解を図るため,我が国の現代舞台芸術公演をアメリカに派遣する「日米舞台芸術交流事業」を実施している。

平成3年度においては,優秀舞台芸術公演奨励事業として「鹿鳴館異聞―仮装」(演劇),「よさこい節」(オペラ)など11公演,日米舞台芸術交流事業として「卒塔婆小町」(演劇),「変奏曲」,「風の盆」及び「犬地」(現代舞踊)の2公演が実施された。


4) 民間企業等による支援

近年,国民の間で芸術文化に対する関心が高まるにつれ,文化と経済活動の関係が注目され始め,様々な形で民間企業等による芸術文化活動への支援が行われている。民間企業等による支援は,1)民間企業等の出えんによる,芸術文化活動の普及向上に係る財団の設立,2)各種の芸術文化事業に対しての寄附金の拠出,3)公演,展示等の芸術文化イベントの実施,参画,4)広告宣伝活動の―環としての冠公演の実施等の形態を採って行われている。

このような状況に対応し,国においては,芸術文化活動の支援のため寄附金の面において税制上の優遇措置を講じるとともに,芸術活動特別推進事業など国と企業等が協力して創造活動を財政的に支援するための事業を実施し,また,平成2年には,企業相互の連絡協議等を行う組織として,社団法人企業メセナ協議会の設立を許可するなど,企業による芸術文化支援を助長するための方策を進めている。また,民間企業等の出えんによる芸術文化助成財団設立を積極的に奨励しており,その数は平成4年6月現在で,計22財団となり,それぞれ特色ある助成活動を行っている。

さらに,平成4年度においては,新たに,文化普及課に芸術文化活動支援専門官(いわゆる企業メセナ専門官)を設置し,民間企業等の行う芸術文化活動支援に関し指導助言等を行うことを通じて,より適切な文化支援の実施の促進を図ることとしている。


(2) 芸術祭

芸術祭は,広く―般に演劇,音楽,舞踊,演芸等の分野の優れた芸術作品を鑑賞する機会を提供するとともに,芸術家,芸術団体に意欲的な公演発表の機会を与えて芸術の創造と発展を図るための芸術の祭典として,昭和21年以来,毎年秋に開催され,広く国民に親しまれている。毎年参加公演の中から特に優れたものを選んで,文部大臣がら芸術祭賞を授与しており,平成3年度においては,26件が受賞した。

開催地は,東京,大阪のほか,毎年1か所道府県(政令指定都市を含む)を選んで,地方開催を実施しており,平成4年度は,沖縄県で開催する。


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