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2編 文教施策の動向と展開
第7章 社会教育の振興
第5節 社会教育の諸条件の整備
2 社会教育における指導者等の充実



(1) 指導者等の現状

社会教育における指導者としては,社会教育関係団体のリーダー,学級,講座の講師,スポーツクラブの指導貝,公民館主事,司書,学芸貝,社会教育主事などが挙げられるが,このほかにも,企業内教育の指導者,民間カルチャーセンター等の職員など,様々な機会や場所で活躍している指導者等も少なくない。

都道府県,市町村の教育委員会には,社会教育行政の専門的職員として社会教育主事が置かれている。

この社会教育主事は,都道府県,市及び人口1万人以上の町村においては設置が義務付けられており,平成2年度の設置率は,都道府県は100%,市は95%,人口1万人以上の町村は95%であり,人口1万人未満の町村は91%となっている。今後,生涯学習を振興するため,その中核となる社会教育主事の役割はますます重要になると考えられるので,全市町村に設置されることが望まれる。

文部省では,昭和49年度から,市町村における社会教育指導体制の充実を図るため,都道府県が,市町村の求めに応じて社会教育主事を派遣する,いわゆる派遣社会教育主事制度を発足させ,これに要する経費の―部を助成している。この制度により,市町村における社会教育主事の配置率は年々増加している。

また,市町村教育委員会には,非常勤職員として学級,講座や各種事業の企画,指導や学習相談に応じる社会教育指導貝,体育指導委員等が置かれており,この数は,平成元年度現在11万4,000人となっている。

今後,これらの指導者を中心に,人々がニーズにあった学習機会を得られるよう相談機能を充実することが必要である(なお,公民館の主事,図書館の司書,博物館の学芸貝などの社会教育施設の職員の状況については,前節に述べている)。


(2) 指導者等の養成と研修,

国,都道府県,市町村は,社会教育関係者のうち,特に事業の企画,推進に当たる人々や指導的立場にある人々の研修を通して,その資質を高めるよう努力している。

社会教育主事の養成については,文部省では,昭和26年度から社会教育主事の資格取得のための講習を大学等に委嘱して実施してきた。平成3年度には,全国の16大学と国立教育会館社会教育研修所において,この講習を実施し,1,857人が資格を取得している。

このほか,国立教育会館社会教育研修所と共催で公民館,図書館,博物館などの社会教育施設職員等に対する研修を実施している。

この社会教育研修所は,昭和40年,社会教育の指導者等の養成,研修を行う国立の施設として設置され,昭和61年特殊法人国立教育会館に統合されたが,現在,我が国社会教育関係者の中心的な研修施設としての役割を果たしている。今後は,社会教育関係者に生涯学習推進のリーダーにふさわしい資質を持たせるため,情報化,国際化,高齢化などの社会の変化に応じた研修内容の改善,充実に努めるとともに,全国的な社会教育情報センターとしての機能を充実していくことが課題となっている。

なお,社会教育行政に広く地域の意見等を反映させるため,教育委員会の拗間機関として社会教育委員制度が設けられているが,平成4年5月27田こ生涯学習審議会社会教育分科審議会は「社会教育委員制度について(報告)」を取りまとめ,文部省では,同年6月,社会教育委員及び同委員の会議の活性化について,各都道府県,指定都市教育委員会あてにこの報告を通知した。

都道府県,市町村の教育委員会が実施した研修事業への参加者は,75万人(平成元年度間)で,研修の89%は市町村で実施しており,研修参加者の78%に当たる58万5,000人は,民間団体などの指導者等である。

文部省では,社会教育事業の企画,専門的指導などを通して地域の核となる指導者の養成や研修を直接実施しているほか,都道府県が実施する社会教育主事等の指導者の研修事業,公民館,図書館,博物館で活動するボランティア人材の発掘,養成事業やこれらのボランティアの登録などの人材データバンク整備事業などに対して助成措置を講じている。

また,社会教育主事について,その資質向上を図り,実践的な指導力を高めるため,昭和62年2月に社会教育主事講習等規程の改正を行った。

今後,―層多様化,高度化する国民の学習需要に適切に対応するため,社会教育主事,学芸貝,司書等の資質の向上を図ると同時に,これらの専門家の人事交流の活発化を図る方策を検討することが必要になっている。

2-7-4  社会教育指導者等の推移


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