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2編 文教施策の動向と展開
第7章 社会教育の振興
第2節 青少年教育の充実―
3 青少年の学校外活動の充実方策について



(1) 学校週5日制への対応

学校週5日制に向けて学校外活動の場や機会の充実を図るため,文部省では,学校週5日制の実施についての通達,通知を発し,その中で家庭や地域における子どもの多様な活動のための場や機会の充実を図ることを求めるとともに,種々の会議を開催し,教育委員会等に対し,学校外活動のための積極的な取組の要請を行った。また,生涯学習,文化,スポーツ関係団体や私立学校関係団体,PTA団体,学習塾関係団体等との懇談会などを開催して,学校外活動の充実について協力を要請した。

このほか,調査研究協力者会議の審議のまとめを,都道府県,市町村を中心に大量に配布してその周知を図るとともに,政府広報や定期刊行物等の積極的な活用により,学校週5日制の意義や学校外活動の充実に,ついて,広く各家庭の理解と協力を得るよう努めている。また,学校外活動に関する活動事例集を刊行し,教育委員会等へ配布して参考に供したほか,―般国民向け及び行政向けの学校週5日制リーフレットを作成して,各都道府県,市町村教育委員会,学校,社会教育施設等に配布した。

さらに,学校外活動の充実のための当面の措置として,まず,子ども達が休日等に行う様々な活動を振興するため都道府県において講じられる促進策に対する補助事業として,平成4年度に新規に計上した「地域少年少女サークル活動促進事業」,休業日となる土曜田こ,保護者が家庭にいない子どもや特殊教育諸学校の子ども等に対して,学校や公民館等で,スポーツ,文化活動等を行うための経費として措置された地方交付税及び地域における子どもの活動の充実に関連する既存及び新設の社会教育,スポーツ,文化活動,ボランティア等の各種補助事業等を活用して,全国各地で学校外活動の場や機会の充実が図られるよう,都道府県,市町村に要請した。

なお,学校週5日制の実施は,子どものみならず,大人も含めた生涯学習社会実現への大きなステップとなるものであり,文部省では,このような観点から,学校週5日制の円滑な導入のため,「9.12キャンペーン」として,9月12日からの学校週5日制の実施及びその趣旨の国民への周知に努めるとともに,9月12F3Iこ向けて学校外活動の充実への協力を広く各方面に働きかけた。その結果,予想を上回る多くの関係省庁,団体,機関の協力により,様々な学校外活動の機会が提供され,当田こおいては全国各地で様々な学校外活動のための事業が展開ξれた。

このほか,国立青少年教育施設や国立博物館等においては,10月以降も毎月第2土曜田こ子ども向けの各種講座や事業を計画している。


(2) 青少年の地域における活動の充実

文部省では,都道府県や市町村で行う各種の学校外活動に対し助成を行っているほか,モデル事業を計画し,都道府県,市町村や団体で実施している。

第―に,物質的な豊かさ便利さの中で失われてきている青少年の心の豊かさやたくましさなどをはぐくむ観点から,昭和63年度から,小学校5年から高校1年程度までの50人程度の異年齢で構成される青少年に,山奥や無人島等の大自然の中で10泊程度の自給自足的な生活にチャレンジする機会を提供する「自然生活へのチャレンジ推進事業(フロンティア,アドベンチャー事業)」を推進している。

第二に,平成元年度からは,青少年が郷土について総合的に学習し,その成果を踏まえての実践活動を展開する「青少年ふるさと学習特別推進事業」を地域の青少年団体等に委嘱して行っている。

第三に,青少年の非行問題に対処するため,参考となる事例集を作成するとともに,これを踏まえての全国的な研究協議会を開催する「青少年非行対策促進事業」を実施している。

第四に,「生涯学習ボランティア活動総合推進事業」の―環として,青少年の地域社会における各種のボランティア活動を促進する事業を支援している。

第五に,1社会教育活動総合事業」の―環として青少年の郷土理解や仲間づくり及び奉仕精神の渦養を図るため,市町村が実施する「青少年地域活動」や青年学級振興法に基づき市町村により開設される「青年学級」及びより小規模の学習機会である「青年教室」に対する助成を行ってきている。


(3) 青少年団体活動の振興

青少年団体は,学校外活動の中心的な役割を担っており,その活動の―層の推進を図ることが必要である。

これら青少年団体活動としては,学習活動,奉仕活動,スポーツ,文化活動等多様なものがあり,近年は,特に野外活動,国際交流活動なども含めた広がりを見せている。

文部省では,これら青少年団体活動への参加を奨励するとともに,指導者の果たす役割の重要性にかんがみ,都道府県等が実施する青少年団体指導者研修事業に助成しているほか,国立青年の家,少年自然の家等において種々の指導者研修事業を実施している。また,全国的な規模の青少年団体が行う研究協議会,国際交流等の社会公共的意義のある事業に対して助成を行い,青少年団体活動の充実を支援している。


(4) 青少年教育施設の整備

青少年に自然の中での集団による共同生活等を経験する機会を与える施設として,青年の家,少年自然の家などの青少年教育施設が整備されている。これらの施設では,施設が自ら企画,実施する主催事業及び各種青少年団体,学校等の計画に基づいて実施する受入れ事業が行われており,その自然環境を生かした野外炊飯,ハイキング,オリエンテーリングなどの野外活動のほか,各種の研修等が行われている。また,新学習指導要領においても,集団宿泊的行事が取り入れられ,生活科が導入されるなど,児童,生徒の自然体験,総合的生活体験が重視され,さらに,学校週5日制の導入を契機に,学校外活動の場としての青少年教育施設の役割はますます増大している。

文部省は,昭和33年度以来公立青年の家の補助を行い,その整備を奨励する―方で,34年度以降全国に13か所の国立青年の家を整備している。これらにより,国,公立の青年の家の全国的な設置が進み,平成2年には435施設となっている。また,利用者数は,昭和49年度には430万人であったが,平成元年度には927万人となっている。

―方,少年自然の家については,昭和45年度から公立少年自然の家の整備に対し補助している。また,学制百年記念事業として全国に14か所の国立少年自然の家を整備する計画の下に昭和50年以降設置を進めていたが,平成3年度は第14番目の施設として国立妙高少年自然の家(新潟県妙高村)を設置し,計画を終了した。国,公立の少年自然の家は,急速な整備の結果,昭和50年には75施設であったが,平成2年には291施設となっている。また,利用者数も急速に伸び,昭和49年度の79万人から平成元年度には593万人となっている (図2-7-1)

2-7-1  青年の家,少年自然の家の施設数及び利用者数の推移

このほか,文部省では,小,中学校集団宿泊教育共同利用施設の整備を図るため,地方公共団体に対し,過疎地域の廃校を集団宿泊施設に転用するための施設改修費を補助している。

また,国立オリンピック記念青少年総合センターは,全国の国,公立の青少年教育施設の中核的施設として,青少年及び青少年教育関係者の研修,文化,スポーツ,国際交流の活動の場として幅広く利用され,年間利用者数は約100万人に上っている。同センターは,他の国,公立の青少年教育施設と連携を図りながら,青少年団体等の集団宿泊研修の受入れ,青少年教育に関する調査研究,情報の提供や各種の主催事業などを行っている。なお,同センターは,国際的及び全国的な青少年の交流と学習を進めるための「21世紀における青少年の総合センター」として機能充実を図るため総合的,計画的に整備することとし,平成3年度から既存建物の―部解体,宿泊施設等の建設工事に着手している。


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