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2編 文教施策の動向と展開
第4章 高等教育の改善・充実
第3節 高等教育機関の整備
7 高等専門学校の整備



(1) 現状

 高等専門学校制度は,我が国の科学技術の進展に対応し,理論的な基礎の上に,真に実践的な技術を身に付けた技術者の養成を図ることを目的として,昭和37年度に創設された制度である。平成4年度現在で学校数62校(国立54校,公立5校,私立3校),入学定員1万950人(国立9,400人,公立920人,私立630人)となっている。

 高等専門学校は,中学校卒業後の早い段階から,学生の特性や志望に応じた5年一貫した実践教育を実施することを教育上の特徴とする高等教育機関であり,その教育成果は高い評価を受けている。

 また,卒業者には大学への編入学の道が開かれており,平成3年3月の高等専門学校卒業者の約14%(約1,300人)が長岡技術科学大学や豊橋技術科学大学を始めとした国公私立大学に編入学している。


(2) 最近の施策と課題

 最近の技術の高度化等に対応するとともに,産業界からの高等専門学校卒業者に対する強い人材需要にこたえるため,社会的需要の高い情報技術者やバイオテクノロジー技術者などの養成のため,学科の新設や改組・転換を積極的に進めてきている。平成4年度においては,新たに情報工学科を新設したほか,既存の工業化学科を新素材・バイオ技術を対象とする物質工学科へ,また,機械工学科をメカトロニクスを対象とする電子制御工学科や制御情報工学科へ改組・転換を行った。

 また,高等専門学校については,平成3年2月の大学審議会答申「高等専門学校教育の改善について」を受け,以下のように,学校教育法,高等専門学校設置基準等の改正を行った。

 第一に,工業及び商船以外の分野の学科も設置できることとした。これに伴い,平成4年度において宇部工業高等専門学校に経営管理と情報処理に関する専門的能力を有する人材を養成する経営情報学科を新設した。

 第二に,高等専門学校における教育の基礎の上に,より高度の教育研究指導を行う専攻科制度を創設した。平成4年度には,奈良及び新居浜工業高等専門学校に専攻科を設置した。この2専攻科は,いずれも学位授与機構の認定を受けており,高等専門学校の卒業者がこれらの専攻科及び大学において所定の単位を修得し,同機構の行う審査に合格した場合,学士の学位を取得し得る道が開かれることとなった。

 第三に,諸外国では短期高等教育機関の卒業者に対して称号が付与されており,高等専門学校の卒業者が外国で勤務したり,留学する場合などに称号の有無が問題にされることなどから,高等専門学校の卒業者について新たに準学士の称号を創設した。

 第四に,設置基準について,各高等専門学校がそれぞれの教育理念・目的に沿って特色ある教育を展開していくことができるよう,その大綱化を図るとともに,各高等専門学校が自らの責任において教育研究の不断の改善を図ることを促すための自己点検・評価システムの導入などの改正を行った。文部省では,各高等専門学校における自己点検・評価の実施のほか,社会の要請に対応した教育研究体制の見直しや教育内容・方法の改善への積極的な取組を促している。


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