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2編 文教施策の動向と展開
第3章 初等中等教育の改善・充実
第5節 高等学校教育の改革
4 職業教育の現状と課題・



(1) 職業教育の現状

 高等学校における職業教育は,農業,工業,商業,水産,家庭及び看護に関する学科を中心に行われており,産業界各分野で必要とされる知識・技術を習得させるとともに,実験・実習を重視し,有為な職業人の育成の面などで重要な役割を果たしてきている。高等学校における職業学科の生徒数は,平成3年5月1日現在で約140万人であり,高等学校生徒数全体における割合が昭和40年代半ばまでは約40%であったのが平成3年度には約25%と減少している。

 こうした状況の中で,各都道府県・学校においては,理科教育及び産業教育審議会の答申(昭和60年2月)や,その後文部省が示した新学科モデルなどを踏まえて,職業学科の新設・再編や施設・設備の整備充実等に努めてきている。


(2) 学習指導要領の趣旨徹底

 新しい高等学校学習指導要領においては,職業教育に関して,各教科・科目の内容の改善を図ったのをはじめ,「農業経済科」,「電子機械科」などの複合的な学科を標準的な学科として示した。さらに,情報化の進展に対応し,情報に関する教育を充実する観点から,工業,商業以外の職業に関する教科についても「農業情報処理」,「水産情報処理」,「家庭情報処理」,「看護情報処理」という情報関連科目を設けたほか,問題解決能力や創造性を育成するための「課題研究」の新設等の改善を図っている。現在,平成6年度からの施行に向け,教育課程講習会の実施等によりその趣旨徹底に努めている。


(3) 施設設備の基準の改訂

 職業教育の振興には実験・実習に係る施設・設備の充実が不可欠である。文部省では施設・設備の基準を定めて必要な経費について助成を行っているが,現在の基準は,昭和51年の改訂後約15年を経て時代に合わなくなってきていることや平成元年の高等学校学習指導要領の改訂等に伴い,基準の改訂を行う必要が生じてきた。このため,文部省では,高等学校における産業教育に関する施設・設備の整備基準の見直しについて平成3年5月に理科教育及び産業教育審議会に対して諮問し,現在検討を進めている。


(4) 産業教育フェアの開催

 高等学校における産業教育の活性化とより一層の振興を図るため,平成3年11月に千葉県において「第1回全国産業教育フェア」を開催し,約1万人以上の参加が見られた。引き続き本年度は静岡県で開催する予定である。これにより,産業界,教育界をはじめより多くの人々に一層の産業教育に対する理解と関心を深めることが期待される。

2-3-7  新しい職業学科の例(平成3年度)


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