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1編 スポーツと健康
第1部 体育・スポーツの振興
第2章 体育・スポーツの振興のための施策の展開
第3節 生涯スポーツの推進



1 生涯スポーツの現状
(1) 生涯スポーツの意義

 国民のだれもが,生涯の各時期にわたって,それぞれ体力や年齢に応じて,いつでも,どこでもスポーツに親しむことができるような生涯スポーツ社会の実現は,極めて重要な政策課題である。生涯スポーツの推進は,国民の一人一人が明るく豊かで生きがいある生活を営む上で必要なものであり,また,今後我が国において生涯学習社会への移行が進められていく中で,その重要性がますます高まっていくものと考えられる。

 生涯スポーツの振興のための条件整備としては,その活動の場となる施設,優れた資質能力を持つ指導者の養成確保,個々人のニーズに合った事業という,1)施設,2)指導者,3)事業の三つの観点からの取組が重要である。

 また,国民の野外志向に対応して,登山,キャンプ,サイクリング,オリエンテーリング等の野外活動やスカイスポーツ,マリンスポーツのようなスポーツ分野についても,活動の場や機会の確保及び提供を積極的に促進することが重要である。さらに,スポーツ事故の防止を図るための安全指導等スポーツ環境の整備にも配慮していくことが望まれる。


(2) 生涯スポーツの現状

 文部省では,公共スポーツ施設,商業スポーツ施設におけるスポーツサービスの実態を把握するため,平成4年3月,「スポーツ施設のサービスなどに関するアンケート」を行った(有効回答;公共スポーツ施設738,商業スポーツ施設1,086,以下,「施設サービス調査」という。)。

 調査対象は,公共スポーツ施設では複合型の施設,商業スポーツ施設ではフィットネス,スイミング,テニスを実施している施設とした。


1) スポーツ指導者の配置状況

 今回の調査では,スポーツ施設に配置されている指導者について,公共スポーツ施設では常勤1名,非常勤2.2名,商業スポーツ施設では常勤7.2名,非常勤10.7名となっている (表1-1-4) 。これは,公共スポーツ施設は,施設貸与が主であり,場所の提供・予約や施設維持保全等の管理事務が中心であるのに対し,商業スポーツ施設では,スポーツ教室等の指導サービスなどに力を入れているためと考えられる。

表I-1-4  職員数(1施設当たり平均)


2) スポーツ指導者の研修

 公共スポーツ施設では,指導者の資質向上のための研修について特に行っていない施設が過半数であるのに対し,商業スポーツ施設では,施設内研修,施設外の研修に派遣している施設が,それぞれ6割以上に上っている (表1-1-5) 。また,商業スポーツ施設ではスポーツ団体などの主催する研修や職場内での研修が多いのに対して,公共スポーツ施設では国・地方公共団体の主催する研修やスポーツ団体などの主催する研修が多い (表1-1-6) が,いずれの施設も,1週間未満の短期の研修が多い (図1-1-13)

 また,スポーツ指導者の資質向上のため,研修においては,公共・商業スポーツ施設ともに「指導法・指導プログラム」を今後最も重視していくとしており,公共スポーツ施設では,次いで,スポーツ事業の企画・立案,運動処方・トレーニング理論を,商業スポーツ施設では,接客マナー,健康や身体についての知識を重視していきたいとしている (図1-1-14)

1-1-5  指導者の資質向上のために行っていること

1-1-6  研修先

1-1-13 研修期間


3) スポーツプログラムの内容

 スポーツ施設が提供しているスポーツプログラムについて,商業スポーツ施設のほうが公共スポーツ施設より,様々な種類のプログラムを提供していることがうかがえる。また,公共スポーツ施設においては,「利用者同士で自由に施設が使えるプログラム」や「大会や競技会などのイベント・プログラム」が中心であるのに対し,商業スポーツ施設では,「年齢や体力のレベルに合わせた指導プログラム」が最も重視されている (図1-1-15)


4) スポーツ教室・スポーツ行事の開催

 施設サービス調査対象の施設では,スポーツ教室を開催しているところが公共・商業スポーツ施設とも約6割強となっている。公共スポーツ施設では,商業スポーツ施設と比較すると,年間の教室開催数は少ない。参加費は,公共スポーツ施設が商業スポーツ施設の約5分の1となっている (表1-1-7)

1-1-14  今後研修で重視していきたい点

 一方,スポーツ行事を開催している施設の割合は商業スポーツ施設の方が多いが,平均年間開催数は公共スポーツ施設が商業スポーツ施設のほぼ2倍となっており,平均年間総参加者数も約8倍となっている。また,年間の総開設数等を比較すると,商業スポーツ施設はスポーツ教室を,公共スポーツ施設はスポーツ行事をそれぞれ重視していると言えよう。スポーツ行事への参加費については,公共スポーツ施設においては,無料が56.3%を占めており,商業スポーツ施設と比較して低廉である (表1-1-8)

1-1-15  現在提供しているスポーツプログラム

1-1-7  スポーツ教室の開催状況

1-1-8  スポーツ行事の開催状況


5) 施設の運営方針

 施設を運営するに当たって,現在配慮している点として,公共スポーツ施設では,「設備・器具の充実」に最も配慮しており,また,商業スポーツ施設では,「質の高い指導員の配置」に最も配慮している (図1-1-16)

 これらの調査結果から,公共スポーツ施設については,施設を利用者に自由に使用させる運営形態が中心であり,商業スポーツ施設については,指導サービスを重視していることが明らかになった。なお,商業スポーツ施設では,行政に対しては,指導者養成制度の充実や公的低利融資等の要望が強い。


2 スポーツ指導者の養成・確保

 国民の多くがスポーツに親しみ,その活動内容や目的,ニーズが多様化・高度化している今日,れた資質を持つスポーツ指導者の養成・確保が急務となっており,国,地方公共団体やスポーツ団体において,指導者の養成とその資質の向上のための努力が続けられている。

1-1-16  スポーツ施設経営者が現在配慮している点


(1) 地方公共団体における指導者養成事業

 市町村においては,教育委員会のスポーツ担当の社会教育主事や体育指導委員等が生涯スポーツ推進施策を企画・立案し,公共スポーツ施設の職員や民間のスポーツ指導者等と協力して,その推進に当たっている。これらの指導者の資質向上を図るため,国及び都道府県において野外活動指導者講習会やスポーツ活動指導者講習会等の各種研修事業が実施されている (表1-1-9)

1-1-9  文部省が行う生涯スポーツ関係事業


(2) 社会体育指導者の知識・技能審査事業の認定制度

 文部省では,スポーツ指導者の資質の向上を図るため,昭和62年1月,「社会体育指導者の知識・技能審査事業の認定に関する規程」を設け,スポーツ団体が行うスポーツ指導者の養成・資格付与事業のうち,一定の基準に達し,スポーツ指導者の資質向上を図る上で奨励すべきものを文部大臣が認定する制度を創設した。

 平成4年4月までに,1)地域スポーツ指導者26種目,2)競技力向上指導者27種目,3)商業スポーツ施設における指導者4種目(以上スポーツ種目別の指導者),4)スポーツプログラマー(年齢・体力等に応じたスポーツプログラムの提供,相談,実技指導に当たるスポーツ指導者)のそれぞれについて事業の認定を行っている (表1-1-10) 。事業の実施団体は,講習と試験を行い,一定水準以上の成績を収めた者に資格を付与している。講習・試験には,社会体育概論,スポーツ医学・生理学・心理学・指導論等の幅広い内容と当該種目等の基礎理論,実技,指導実習が含まれている。また,体育系大学等における履修科目に応じて,資格取得に必要な講習・試験の免除を行うこととしており,平成4年8月現在,この制度によって養成された指導者は37,399人に上っている。なお,平成4年8月から,新たに,少年を対象に適切なスポーツ指導を行う少年スポーツ指導者やレクリエーションに関する指導者に対しても,本制度の趣旨に合致するものについて事業認定の対象とした。

 今後とも,国民のスポーツに対するニーズの多様化に応じて,新しいスポーツ種目・分野について事業認定の対象として指導者の養成・確保を図ることとしている。また,これらの資格取得について,社会体育専門学校等の教育機関との連携を図っていくことが期待されている。

 なお,この制度により養成されたスポーツ指導者については,今後,関係スポーツ施設に適正に配置されるとともに,スポーツ関係の大会・イベントの担当者の基礎資格としても活用されることが望まれる。また,資格取得者について,適正に評価されるシステムの定着が期待されており,この制度により養成された指導者の活用方策の検討が必要である。

1-1-10  社会体育指導者の知識・技能審査事業の認定状況(平成4年4月現在)


3 スポーツ施設の有効活用

 スポーツ施設の整備については,第2節に述べたところであるが,生涯スポーツの振興のためには,利用者の立場に立った快適で使いやすい様々なスポーツ施設を住民が身近に利用することのできるよう設置するとともに,これらの施設がネットワークを形成し,連携協力する体制を整えることが重要となってきている。このため文部省としては,学校体育施設開放事業を実施するとともに,夜間照明施設やクラブハウス等の整備に対し補助しており,また,「スポーツ活動推進地域」の指定を行うなど住民の身近なスポーツ施設の整備及び連携協力体制の確立に努めている。


4 生涯スポーツ推進事業の多様な展開

 スポーツは個々人がその趣向に応じて親しむものであり,生涯スポーツを振興するためには,国民の多様なニーズにこたえる多様な事業が実施されることが重要となってきている。


(1) 市町村における生涯スポーツの推進

 市町村は,住民に最も身近な地方公共団体として,直接住民に対し生涯スポーツ実践の場を提供するなどの役割を果たしており,スポーツ・レクリエーション大会,体力・運動能力テスト,スポーツ教室の開催等の多様な事業を行っている。文部省では,これら市町村の生涯スポーツの充実策を奨励するため,市町村補助事業として「生涯スポーツ推進事業」を実施し,少年,高齢者,親子,婦人,勤労青少年等の地域の人々が生涯にわたりスポーツに親しめるよう,年齢・性別に応じた各種スポーツ事業へ補助を行っている。この補助事業には,1)年齢等の特性に応じた各種スポーツ活動の育成・推進事業のほか,2)生涯スポーツ国際交流事業や過疎地域スポーツ交流事業などの交流事業,3)地域スポーツクラブの組織育成を図る事業,4)住民からのメディカルチェック,体力測定,スポーツテスト等のスポーツに関する相談を普及促進するための事業等を含んでいる (表1-1-11)

 また,平成4年度から新たに,学校と地域社会が連携したスポーツ活動の在り方及び当該地域のスポーツ施設の連携と活用の在り方について先進的な研究活動を行う「スポーツ活動推進地域」の指定事業を実施することとしている。

 市町村ではこのほかにも,それぞれの置かれている状況に応じて,以下に紹介するように独自に様々な生涯スポーツ事業が展開されている。

 北海道壮瞥町においては,町の置かれている自然環境を利用し,雪合戦をスポーツとしてルールを作り,「国際雪合戦」を町おこしのイベントとして行っている。また,個々人の多様なニーズに対応して,東京都武蔵野市の体育館では,エアロビクスを楽しむ市民に対してワンポイントのアドバイスを行う「きままなエアロ」,東京都練馬区では,水泳教室「ぜんそくなんかに負けないぞ」を開催している。

 また,生涯スポーツを更に推進するためには,スポーツの施設,指導者,事業に関する情報を必要なときに手軽な方法により効果的に利用できる体制を整備することが重要な課題である。福岡県福岡市では,第3セクターで地域キャプテン会社を設立し,休日においても家庭や街頭からの端末の操作で,市内の野球場・テニス場等の市営運動施設の抽選利用申込みから利用申請,料金支払に至るまで可能なスポーツ施設の抽選予約システムを整備している (図1-1-17)


(2) 都道府県における生涯スポーツの推進

 都道府県においては,都道府県全体のスポーツの振興を図るという観点から,都道府県民スポーツ大会等のスポーツイベントを始め,スポーツ指導者の養成・確保など基幹的,広域的な事業を行っている。

 文部省においては,都道府県に対する補助事業として,「スポーツプログラマー養成事業」や「スポーツリーダーバンク事業」を実施し,都道府県が行う指導者養成事業や各種スポーツ指導者の登録及び登録指導者名簿の各種スポーツ施設への配布等の経費の一部を補助している。このほか,スポーツ指導者の資質向上を図るための研修事業や社会体育指導体制の充実を図る社会体育指導者派遣事業等にも補助を行っている (表1-1-12)

1-1-11 市町村が行う生涯スポーツ事業の支援

1-1-17

1-1-12  都道府県が行う生涯スポーツ事業の支援


(3) 学校体育施設の開放

 学校体育施設は我が国のスポーツ施設全体の過半数を占めていることから,これを地域住民の身近なスポーツ活動の場として有効活用することは,スポーツの振興を図る上で重要である。このため,文部省では,学校体育施設の開放を促進するとともに,従来から,市町村教育委員会が実施する学校体育施設開放事業や夜間照明施設,クラブハウス等の整備事業に対して,助成措置を講じている。さらに,昭和62年5月には,臨時教育審議会「教育改革に関する第三次答申」を受けて改めて通知を発し,一層の開放を促している。その結果,公立小・中・高等学校の施設開放率は,平成元年において,体育館約8割,運動場約8割,プール約4割に達している。また,国立大学においても地域の人々のニーズにこたえて体育施設の開放を積極的に実施しているほか,スポーツ関係の公開講座も開設している。


(4) 全国スポーツ・レクリエーション祭の開催

 全国スポーツ・レクリエーション祭は,広く国民が気軽にスポーツ・レクリエーション活動を楽しみ,各世代にわたるスポーツ愛好者が交流を深める全国的な祭典として,昭和63年に第1回を山梨県で開催して以来,国民に親しまれ,定着している (表1-1-13)

 平成3年度(第4回)は,熊本県で開催し,郷土芸能を取り入れた楽しい交流の場にふさわしい開会式から始まって,誰もが気軽に楽しめるニュースポーツを中心とした種目別大会や「みんなのスポーツから私のスポーツへ」をテーマとしたシンポジウム,ニュースポーツを体験できるニュースポーツ広場,健康クリニック等を実施し,子どもからお年寄りまで延べ20万人が参加した。第5回は,島根県で平成4年10月に4日間にわたり開催することとなっている。

1-1-13  第5回全国スポーツ・レクリエーション祭(島根県)


(5) 生涯スポーツコンベンションの開催

 生涯スポーツの振興には,スポーツ関係団体,地方公共団体,産業界,研究者などの幅広い関係者の協力・連携が不可欠である。このため,これら各界各層の関係者が一堂に会して,「人・スポーツ・未来」をテーマに生涯スポーツ振興上の諸問題について意見交換を行う,生涯スポーツコンベンションを平成元年度から毎年開催している (表1-1-14)

 このほか,文部省では,国レベルで行う生涯スポーツ振興事業として,体育の日「中央行事」,指導者等の研修会・講習会の実施を始め,地第4回全国スポーツ・レクリエーション祭開会式(熊本県)域又は職域においてスポーツの健全な普及・発展に貢献したスポーツ関係者・団体や地域のスポーツ振興に功績顕著な体育指導委員を文部大臣が表彰するなど,地域スポーツの一層の振興に努めている (表1-1-9)

第4回全国スポーツ・レクリエーション祭開会式(熊本県)

1-1-14  平成3年度生涯スポーツコンベンションの概要


5 スポーツ団体の育成
(1) スポーツ団体の育成・支援

 我が国のスポーツの振興においてスポーツ団体が果たしてきた役割は大きく,従来から(財)日本体育協会,各中央競技団体その他のスポーツ団体がスポーツの振興を目的として,競技規則の制定,全国大会の開催,指導者養成,クラブ育成,指導・普及事業,調査研究等を推進している。

近年においては,スポーツの多様化に応じて,スポーツ団体の種類・性格も多様化している。グラウンド・ゴルフ,インディアカなどのニュースポーツの団体のほかに,スキー,テニスなどのインストラクターの団体,青少年に対しマリンスポーツの普及を行う団体など青少年のスポーツの振興を行う団体,スポーツ団体や地方公共団体の行うスポーツ事業を支援する助成団体,スポーツ活動における事故などに関する補償・保険を行う(財)スポーツ安全協会など,その性格,活動形態も多様化してきており,それぞれの活動を通じて我が国のスポーツの振興に大きな役割を果たしている。

 今後は,スポーツ振興基金による全国的な競技大会等への助成などを活用しつつ,生涯スポーツの振興の観点から国民の多様なニーズに対応した各種のスポーツ団体の育成を図るとともに,協議会等の開催を通じ,団体の連携・協力を促進するなど,スポーツ団体の自主性を尊重しつつ,その活動が活発化するよう支援を行うこととしている (表1-1-2)


(2) スポーツクラブの育成・充実

 スポーツクラブは,スポーツを愛好する者が集まり,自主的・自発的な運営によって,住民のスポーツニーズにこたえるものであり,生涯スポーツの振興を図る上で,その育成を図ることは重要である。

 その例として,鹿児島県鹿児島市民体育館では,市民へのスポーツの普及や体力つくりのため,スポーツ教室を実施しているが,これらのスポーツ教室の修了者を対象に,自主クラブを育成している。登録クラブとして認定されたクラブに対しては,施設の利用や主催行事への参加について優遇措置をとるなど,クラブ育成を支援している。なお,スポーツ教室の修了者は,スポーツ教室の指導者として起用され,更なるスポーツクラブの育成を促している。

 しかしながら,総理府の「体力・スポーツに関する世論調査」によれば,全国的に見ると昭和57年以来,一般成人のスポーツクラブへの加入状況はほぼ横ばいで推移している (図1-1-18)

 このため,文部省では,市町村が行うスポーツクラブへのスポーツ指導者の派遣等の事業を補助する「地域スポーツクラブ連合育成事業」や発育盛りの少年が計画的,継続的にスポーツを親しむよう「少年スポーツクラブ育成事業」を実施し,スポーツクラブが日常生活に定着したスポーツ活動として発展し,生涯スポーツの推進の基盤となるよう,クラブ間の連携を図りつつ,その一層の振興,充実を図っている。

1-1-18 運動やスポーツのクラブ・同好会への加入状況


6 企業等によるスポーツ支援

 21世紀に向けてより一層のスポーツの振興を図るためには,民間の協力を得て,これに取り組んでいくことが必要である。現在,数多くの企業が,大会の開催への支援など多様なスポーツ活動への支援を行ってきているところであるが,なお一層積極的な企業によるスポーツへの支援が期待されている。

 文部省では,企業のスポーツ支援活動の実態を把握するため,平成3年,全上場企業2,054社及び未上場の主要企業57社の計2,111社を対象に,「企業のスポーツ支援活動調査」を実施した(回収率36.7%)。この調査によると,約半数の企業がスポーツ支援活動を実施している (図1-1-19) 。また,支援活動の内容としては,「競技会,研修会,講習会等」に対する支援が73%で最も多く,次いで,「スポーツ関係団体に対する一般資金の提供」,「スポーツ施設の一般開放」の順となっている (図1-1-20) 。企業のスポーツ支援活動の目的は,競技会等への支援の場合には「長期的な企業イメージアップ」,スポーツ団体への一般資金の提供については「社会貢献活動」,企業所有のスポーツ施設の一般開放については「地域との協調」と位置付けるものが多くなっている。

 また,スポーツ支援活動を行っている企業から,支援活動上問題となっている事項を尋ねたところ,支援活動を行う予算が十分でないという意見や企業としての具体的なメリットが分かりにくいなどといった意見が挙げられている。

 これらの結果やスポーツ団体の活動の実情も踏まえ,文部省としては,企業のスポーツ支援が長期的な展望の下に幅広く効果的に行われるよう,その体制の整備に努めていくこととしている。

1-1-19  企業のスポーツ支援活動状況

1-1-20  企業のスポーツ支援活動の内容


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