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2部   文教施策の動向と展開
第6章  体育・スポーツ及び健康教育の振興
第4節  学校体育の充実
3  学校体育指導の充実


体育は,児童生徒の心身の健全な発達を促すとともに,生涯にわたりスポーツに親しむ能力や態度を育てるものであり,学校教育の中で重要な役割を担っている。

文部省では,このような体育の重要性にかんがみ,学校体育指導の充実を図るため,基礎体力つくりの推進のための体力つくり推進校の指定や学校における武道指導の充実のための武道指導推進校の指定等の事業を実施するとともに,学校における体育実技指導者の資質向上を図るため,学校体育実技指導者講習会,小学校教員指導者講習会,武道指導者講習会,スキー指導者講習会などを開催している。さらに,都道府県が行う武道指導者養成事業,学校体育実技(武道)認定講習会事業等に対する補助を行ってきている。

各都道府県教育委員会においても,教員の資質向上のための各種研修会,講習会等の開催や学習指導の改善充実のための指導資料の作成を行うほか,児童生徒の体力向上のための各種体育大会の開催,運動部活動の振興,学校体育施設の整備や施設,教材の充実,学校体育団体の育成などを行い,学校体育指導の充実に努めている。

なお,社会的経験を積み,かつ,教育に熱意を持つ優れた人材を教育の分野で活用するため,教育職員免許法が一部改正され,特別免許状制度及び特別非常勤講師制度が創設された。これにより,学校体育においても,社会人の活用が可能になり,具体的には,特別免許状制度においては,小学校の体育・中学校の保健体育,高等学校の保健体育及びその一部である柔道,剣道で,特別非常勤講師制度においては,体育・保健体育の領域の一部やクラブ活動での活用が可能である。さらに,同法の改正により,教員の資質向上を図るため,大学において普通免許状の授与を受けるために修得することを要する単位数が引き上げられ,小学校については体育が必修となり,中学校及び高等学校については保健体育の専門教育科目の単位増が行われ,平成2年度大学入学者から適用された。

また,各学校において広く行われている運動部活動は,個性の伸長,集団の中での役割分担,協力,共通の目標に向かっての努力等児童生徒の心身の健全な発達を図る上で積極的な意義を持つとともに,我が国の体育・スポーツの普及・発展の上で重要な役割を担ってきた。

文部省では,昭和63年度から,運動部活動の人的・物的両面での整備を図り,適切な指導が行われるようにするため,中学校及び高等学校への運動部活動指導者派遣事業と小学校及び中学校における部室(更衣室,器具置場,ミーティング室,便所,シャワー室等)の整備事業を実施してきている。

さらに,平成2年度からは,運動部活動指導者研修事業を実施し,経験の浅い運動部活動指導者の資質の向上を図るとともに,運動部活動研究推進校制度を創設し,運動部活動のより望ましい在り方についての実践研究を推進することとしている。

なお,運動部活動は,教育課程の基準としての学習指導要領には示されていないが,学校の管理下で計画し実施する教育活動として適切な取扱いが大切である。また,今回の学習指導要領の改訂で,中学校及び高等学校においては,部活動への参加をもってクラブ活動の一部又は全部の履修に替えることができることとなった。このため,運動部活動に対する正しい認識を深め,行き過ぎた活動にならないようにするとともに,運動部活動と体育的クラブ活動の実施の形態と指導の在り方を検討し,両者の望ましい関連を図りながら,教育効果を高めていくことが大切である。

また,児童生徒の参加する学校体育大会は,現在,全国的大会として,全国中学校選抜体育大会(17種目)及び全国高等学校総合体育大会(29種目)が開催されており,高等学校については,更に競技種目ごとの全国大会が行われている。

これらの学校体育大会は,児童生徒の心身の調和的発達を促すことはもとより,健康の増進と体力の向上を図り,公正にして健全な社会的態度を育成するなど大きな教育的効果が期待できるところから,文部省は,その開催費及び派遣費について都道府県に対する助成を行っている。

さらに,中学生の国民体育大会への参加については,生徒の個性・能力の伸長,競技力の向上の見地から,昭和63年より3〜5年間の試行措置として,水泳,陸上,体操,フィギュアスケートの4競技に限り,かつ,3年生に限って,参加を認めている。平成元年の第44回国民体育大会では,343名の中学生が参加し,内90名が入賞している。試行期間中にその成果を見極めた上で,その後の取扱いを決める予定である。


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