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2部   文教施策の動向と展開
第6章  体育・スポーツ及び健康教育の振興
第1節  施策の概要


近年における所得水準の向上,自由時間の増大,高齢化社会の進展などの社会環境の変化は,国民の生活様式にも急激な変化をもたらしており,また,都市化の進展や生活の利便化等の現代の生活環境の変化は,身体的活動の機会を減少させるとともに,精神的負担を増大させるなど,人々の心身に大きな影響を与えている。

このような状況の中で,体を動かすという人間の本源的な欲求にこたえ,爽快感,達成感,知的満足感,他者との連帯感といった精神的充足感や,楽しさと喜びを与えるスポーツに対する国民の関心やニーズが高まっており,今後の余暇時間の増大とともにそのニーズがますます高まることが予想される。

このため,すべての人々が,生涯の各時期にわたって,あらゆる機会に各人の体力・嗜好に合ったスポーツを楽しむための条件の整備が急務となっている。

また,近年の各種国際競技大会の成績にみられるように,,世界の競技水準が著しく向上する中で,我が国の競技力の水準は相対的に低下しており,その向上が大きな課題となっている。

以上のようなスポーツに対する国民のニーズ及び競技力の向上に対する国民の期待にこたえるため,文部省においては,昭和63年4月に保健体育審議会に対して「21世紀に向けたスポーツの振興方策について」諮問を行い,平成元年11月に答申が出された。この答申は,生涯スポーツ,競技スポーツ及び学校における体育・スポーツの各面にわたり,21世紀までを見通したスポーツの振興方策の基本的考え方を示すとともに,今後,重点的・計画的に実施を図る必要のある重要施策について取りまとめたものである。

文部省では,この答申を踏まえ,スポーツの一層の振興を図るために,次のような施策を講ずることとしている。

第一は,スポーツ施設の整備充実である。地域住民が日常的に身近に利用できるスポーツ施設の整備充実を図るため,体育館,プール,運動場などのスポーツ施設について,地域の実情に応じた計画的整備を推進することとしている。

第二は,生涯スポーツの充実である。人々が生涯にわたり心身ともに健康で活力ある生活を送る上で,スポーツの果たす役割は,ますます大きくなっている。このため,文部省では,今後とも引き続き,スポーツ施設の整備充実のほか,各種スポーツ事業の充実,スポーツ指導者の養成・充実,スポーツ団体の育成等,国民があらゆる機会とあらゆる場所においてスポーツをすることができるような諸条件の整備を積極的に進めることとしている。

第三は,競技スポーツの振興である。国民の期待にこたえ,国際的な競技大会で我が国の選手が優秀な成績を収めることができるようにするため,選手強化事業や指導者の養成の一層の充実を図っていくこととしている。さらに,スポーツ科学研究と科学的トレーニングの場の提供等を行う国立スポーツ科学センター(仮称)の設置の推進,官民協力によるスポーツ振興基金(仮称)の創設の検討など,競技力向上のための支援体制の充実・強化を図ることとしている。

第四は,学校における体育・スポーツの充実である。学校における体育一スポーツは,体力の向上及び運動に親しむ態度や能力の育成の上で大きな役割を果たしており,生涯スポーツの観点からも大きな意義を持っていることから,その一層の充実を図っていくこととしている。

一方,生涯の各時期を通じた国民の健康の確保を図ることもまた,重要な課題である。学校においては,心の健康を含め生涯にわたり健康で充実した生活を送るための基礎を培うという観点から,家庭や地域との連携を図りながら,学校の教育活動全体を通じて健康教育を一層充実強化するとともに,社会教育においても生涯の各時期を通じた健康教育を進めるなど,今後,学校教育及び社会教育における健康教育を総合的に推進していくこととしている。


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