ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
2部   文教施策の動向と展開
第3章  初等中等教育の改善・充実
第9節  教科書制度の改善・充実
1  教科書検定制度の改善



(1) 教科書の役割

教科書は,学校における教科の主たる教材として,児童生徒が学習を進める上で重要な役割を果たすものである。教育の機会均等を実質的に保障し,全国的な教育水準の維持向上を図るため,学校教育法第21条等により,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校においては,文部大臣の検定を経た教科書又は文部省が著作の名義を有する教科書を必ず使用しなければならないことになっている。平成2年度においては,1,147種類1億9,668万冊の検定済教科書及び95種類33万冊の文部省著作教科書が発行・使用されている。


(2) 教科書検定の趣旨

教科書検定制度は,教科書の著作・編集を民間の発行者にゆだねることにより,著作者の創意工夫に期待するとともに,文部大臣が検定を行うことにより,客観的かつ公正であって,適切な教育的配慮がなされた教科書を確保することをねらいとして設けられているものである。教科書の検定は,教科用図書検定基準に基づき,教科用図書検定調査審議会の審議を経て,公正かつ慎重に行っている。


(3) 教科書検定制度改善の内容

検定制度については,臨時教育審議会答申において,適切な教育内容を確保し,個性豊かで多様な教科書が発行されることなどをねらいとして制度改善の提言が行われた。これを受けて,文部省では教科用図書検定調査審議会において検定制度の具体的な改善方策の検討を行い,平成元年4月,教科用図書検定規則及び教科用図書検定基準を全面的に改正した。

この改善は,臨時教育審議会答申の趣旨に基づいて,検定の手続きと基準の大幅な簡素化・重点化や検定結果の公開等を進めることにより,簡明で分かりやすい教科書検定制度の実現を目指すとともに,教科用図書検定調査審議会の役割と責任を重視したより公正で適切な審査が行われるようにしたものである。

また,この改善に合わせて,教科書の著作編集に十分な時間を確保するとともに,教科書を実際に使用した経験を次の改訂に生かすことのできるようにするため,それぞれの教科書について検定を実施する周期(検定周期)を従来の3年から4年に延長することとしている。

なお,新しい検定規則及び検定基準は,平成2年度以降新学習指導要領に基づく教科書の検定から各学校段階ごとに順次適用されることとなっている。


(4) 教科書発行者の著作・編集能力の向上等

教科書の質の向上を図るためには,まず民間の教科書発行者の著作・編集の努力に待たねばならない。臨時教育審議会答申においても,教科書発行者の著作,編集能力の向上と民間における教科書研究等の拡充を図ることが重要な課題として提言されている。

このため,昭和63年度から教科書研究指定校の拡充を図っており,学校における教科書の実際の使用を通して教科書の改善すべき点等を調査研究し,その結果を教科書発行者の著作・編集等の参考にしている。また,文部省と教科書編集関係者との間に連絡協議会を設け,教科書についての協議・情報交換等を行っている。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ