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2部   文教施策の動向と展開
第3章  初等中等教育の改善・充実
第7節  特殊教育の振興
2  特殊教育の振興方策



(1) 適正就学指導の充実

心身の障害の種類と程度に応じた適切な教育を行うためには,障害の状態を的確に把握し,適切な就学指導を行うことが極めて重要である。

市町村や都道府県の教育委員会にはこのような就学指導を適切に進めていくために,各方面の専門家から成る就学指導委員会が設けられている。

文部省ではこれらの就学指導委員会の委員等を対象とする研究協議会を開催し,その資質の向上を図るほか,特殊教育諸学校への体験人学の在り方について実践研究を行う研究校の抽定等の施策を推進し,就学指導の充実に努めている。


(2) 教育課程の基準の改善

特殊教育諸学校の教育課程の基準の改善については,平成元年10月に新しい学習指導要領等の告示を行い,小・中学校等の教育課程の基準の改善に準ずるほか,1)幼稚部の教育課程の基準の設定,2)心身の障害の状態に応じた指導の一層の充実,3)高等部における職業教育の充実等を図った。新しい学習指導要領は,幼稚部については平成2年度,小学部については平成4年度,中学部については平成5年度からそれぞれ全面実施きれ,高等部については平成6年度から学年進行で実施される。また,改訂された新しい学習指導要領のき旨の徹底を図るため,教育課程講習会を平成元年度から実施している。


(3) 教職員の資質の向上

文部省では,特殊教育担当教職貝の資質の向上を図るため,特殊教育内地留学制度の実施や各種講習会の開催,新任特殊学級担当教員研修への補助,指導資料の編集・発行などの事業を実施している。また,国立特殊教育総合研究所においても長期(1年間)及び短期(3か月)の専門研修並びに特殊教育諸学校の新任の校長等を対象とする研修事業を実施している。


(4) 職業自立の推進と心身障害児に対する理解認識の促進

文部省は,心身障害児の職業自立の推進を図るため,昭和63年度から,雇用環境の変化や時代の要請に対応した職業教育・進路指導の在り方及び労働,福祉等関係機関との連携の在り方について実践研究を行っている。

また,心身障害児に対する小,中学校の児童生徒や教員及び社会一般の人々の理解認識を深めるため,指導資料やビデオの作成・配布,特殊教育諸学校の児童生徒と小学校,中学校の児童生徒や地域社会の人々との交流活動を行う研究校の指定等を行っている。


(5) 通級学級に関する調査研究

軽度の心身障害児のうち言語障害,難聴,情緒障害等の障害のある児童生徒については,小・中学校において,各教科の授業は通常の学級で受け,心身の障害の状態等に応じた指導(言語指導,聴能訓練,遊戯療法等)を部分的,定期的に必要に応じ,特殊学級で受ける形態があり,これらは一般的に「通級」と呼ばれている。

近年,障害の多様化等により,この通級学級における指導が複雑化,多様化していることから,軽度の心身障害児に対する教育の充実を図るため,平成2年度から新たに,通級学級に関する調査研究協力者会議を設置し,通級学級における指導内容・方法,教育課程工の位置付け等について調査研究を行うとともに,研究校を指定し,実践研究を行っている。


(6) 就学奨励,設備整備等補助

特殊教育諸学校及び小・中学校の特殊学級への就学には多額の費用を要することなどから,保護者の経済的負担を軽減し,その就学を奨励するため,保護者に特殊教育就学奨励費が支給されている。国はこれらに要する経費について,公・私立学校の就学者に係る経費にあっては,地方公共団体が支弁する経費の一部を助成するとともに,国立学校の就学者に係る経費にあっては,国が全額を交付している。

また,都道府県,市町村及び学校法人が特殊教育諸学校又は小・中学校の特殊学級において障害に適応した教育を行うために特別に必要となる設備を整備する事業を行う場合,国はその経費の一部を補助している。

さらに都道府県が就学前の心身障害児を持つ保護者に対して,就学に当たっての不安や悩みについて相談に応じるための巡回就学相談活動や,就学に当たって継続的に相談・指導を必要とする心身障害児とその保護者に対する定期的相談・指導を行う場合についても,国はその経費の一部を補助している。

このほか,私立学校における特殊教育の拡充振興を図るため,都道府県が私立特殊教育諸学校等の経常的経費に対して補助する経費の一部を国が補助している。


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